ボッチャ 内田恵三選手

敵を見極め、作戦を練る頭脳戦!

2012年ロンドン・パラリンピックに出場した日本チーム

 2012年ロンドン・パラリンピックのボッチャ混合団体に出場した日本チーム。

どんな競技?

球を蹴る秋元妙美選手(右から二人目)

 ボッチャは白い目標球(ジャックボール)に、赤、青のボールを持つ対戦相手同士が、どれだけボールを近づけるかを競う、カーリングにも似た競技です。相手のボールを「ジャック」に近寄らせないために、自分のボールで邪魔をする戦術もあり、頭脳戦を楽しむ競技です。
 個人(1人)、ペア(2人)、チーム(3人)の3種目に分かれています。

イラスト:コートとルール

 試合は、コイントスで先攻(=赤)・後攻(=青)を決め、先攻が「ジャック」と呼ばれる白いボール(目標球)を、6枠あるスローイングボックスから投球します。 先攻の赤いボール6個と、後攻の青いボール6個を交互に投げ合い、いかに「ジャック」に近づけるかを競います。
 互いに6つのボールを投げ終わったら「1エンド」が終了し、得点をつけます。 スローイングボックスは、個人では図のが赤、が青。ペアでは、② ④が赤、③ ⑤が青、チームでは、① ③ ⑤が赤、② ④ ⑥が青です。

イラスト:得点例

 得点は、「ジャック」に最も近い相手ボールと比較して、自分や味方のボールが近くにあった場合、「ジャック」を中心とした相手ボールに接する円内にある球の数だけ得点に加算されます。
 ボールが「ジャック」に完全に接している場合はそのボールの数だけ点が加算されます。

審判がボールの距離を測り、得点を付ける(2008年9月8日、北京パラリンピック・ボッチャ・個人準々決勝、スペイン選手と内田恵三選手との試合にて)

 個人・ペア戦は、1試合4エンド、チーム戦は6エンドあり、全エンドを終了したら、各エンドの合計をした総得点の比較で多い方が勝者となります。

秋元妙美選手の足元(ロンドン・パラリンピック、2012年9月2日)

 ボッチャは、重度の脳性まひや四肢の機能障害を持つ人のために欧州で考案されました。1992年のパラリンピック・バルセロナ大会から正式種目になっています。
 投球できない選手は足で蹴ってもよく、秋元妙美選手は靴にプラスチックの板を取り付けて、ボールを蹴りやすいように工夫しています。

加藤啓太選手(ロンドン・パラリンピックで)

 障害の重い人は滑り台に似た補助具「ランプ」を使い、介助者に方向などを指示しながら投球します。
 介助者は、選手の指示に従い「ランプ」の角度や高さを調節することはできますが、選手にアドバイスをすることと、コートの方を振り返ることは禁止されています。

 ちなみに、ボッチャはイタリア語で「木の球」という意味です。

動画を再生すると音が出ます。

インタビュー 「ボッチャの魅力と見どころ」を廣瀬隆喜選手に聞きました。

参考文献

一般社団法人 日本ボッチャ協会(WEB)

YOMIURI ONLINE 読売新聞

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【写真】東京本社編集局写真部、大阪本社編集局写真部、西部本社編集局写真部
【デザイン】 東京本社メディア局企画開発部

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