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TBS 夏樹静子・作家40年記念サスペンス特別企画 『 Wの悲劇 』


コメント

夏樹静子さん インタビュー

今回のドラマ化される感想は?

脚本を担当された岡田惠和さんや演出を担当される佐々木章光さんほか、出演者もすごく素敵な方々が集まって、小説とはまた違う味の、別のおもしろさのドラマを作ってくださったらいいなと思いました。原作者の私が思いつかない、想像をしなかったような世界を創造してくださったら楽しいですね。キャストについても、それはそれは、ビックリするほどの豪華な方々に集まっていただいたので、すごく光栄に思います。

ドラマの台本はいかがでしたか?

こんなに楽しく変わったんだと、私の想像外のおもしろさだったので、すごく感動しました。例えば、人物の造形が私の描いていたものと違っていたのが、興味深かったですね。それを演じられる方によっても、さらに違ってくるでしょうけど、登場人物の描き方がすごくよかったです。登場人物それぞれのキャラクターが、深く描かれていますね。事件を隠蔽するための偽装工作に関しても、おもしろいと思いました。原作は27年前になるので、偽装工作のトリックもその当時の常識で描きましたが、今回のドラマ化に当たっては、脚本の岡田さんが、最新の法医学に基づいて偽装工作の手口を描かれたので、大変楽しく読ませていただきました。

原作で描きたかったことは?

私は社会派といわれていまして、社会性のあるテーマを追求していた時代でしたが、この作品では “ミステリー” を極めたいという気持ちがありました。ミステリーを書く上でいろいろと手法がありますけど、私が常に考えているのは、読んだ方にビックリしてもらいたいということ。「 あっ 」 と思わせる意外性がないとダメなんですね。「 Wの悲劇 」 は、いわゆる倒叙法 (現在から過去へと、時間を遡って描く手法) でスタートして、それなりの読者を驚かせることができたかと思っています。

ドラマ 「 Wの悲劇 」 に期待することは?

小説には小説の描き方があり、映像にも同じことが言えて、それぞれによさがあります。今回、ドラマ化されるにあたっては、原作を忠実に再現するのにこだわらず、また別の 「 Wの悲劇 」 となればいいと思います。原作を越えていただいて、すばらしいドラマになれば嬉しいです。

視聴者の方へメッセージを

すでに小説をお読みくださった方は、ドラマ 「 Wの悲劇 」 をぜひ観ていただき、小説を読まれてない方は、このドラマを観ていただいたあと、ぜひ小説 「 Wの悲劇 」 を読んでいただけると嬉しいですね。

主演・菅野美穂 コメント

(photo)

“ W ” は 「 WOMAN 」 の “ W ” ですが、ひっくり返すと “ M ” になって 「 MAN 」 の “ M ” になります。台本を読んで、W と M は表裏で 「 人間の悲劇 」 という意味に感じました。岡田さんの脚本では人は追い込まれれば追い込まれる程、滑稽になっていく様が良く描かれています。サスペンスとユーモアで緩急、メリハリのあるドラマになるのではないかと思います。

「 Wの悲劇 」 は和辻家の W、「 犯人が X でも Y でも Z でもない、他の (第四の) 」 という意味の W、そして女性の WOMAN の W という、W に3つの意味が込められていると伺いました。今作では3つの世代の女性の価値観、生き方も描かれていて、どの世代の女性にも共感しました。

豪華なキャストの皆さんとの掛け合いで、毎日現場は刺激的です。サスペンスですが、人は本気になればなる程、滑稽だなとも思います。リハーサルでは笑いを堪えるのが大変な時が、しばしばあります。「 これサスペンスだよなぁ… 」 と考えてしまうこともある位です (笑)。どんな仕上がりになるのかとても楽しみです。

原作者・夏樹静子 コメント

(台本の) 決定稿の登場人物相関図に目を見張りました。複雑な人間関係が、よくこれだけ集まりましたという最高のキャストで埋められ、素晴らしいキャスティングが素敵なドラマを作り上げると確信できました! 『 Wの悲劇 』 は、私の約300本の作品の中で、自分でも指折りのミステリーと自負しているものです。きっと皆様に堪能していただけると信じています。