黒田獲得へ ド軍“本気”18億円オファー!大型補強第1弾

[ 2014年11月21日 07:30 ]

古巣ドジャースが獲得を狙う黒田(AP)

 ヤンキースからFAとなった黒田博樹投手(39)の獲得に向け、古巣ドジャースが巨額オファーを提示したことが19日(日本時間20日)、分かった。大リーグ関係者によると、年俸1500万ドル(約17億7000万円)前後の1年契約とみられる。ド軍はここ数年、大型補強を繰り返しながらも2年連続でプレーオフで敗退。黒田には5球団以上が獲得に乗り出しているが、88年以来の世界一を目指すド軍は今オフの大物補強第1弾として猛アタックをかける。

 ドジャースが黒田サイドに速攻オファーを出した。大リーグ関係者は「交渉は初期段階」とした上で「クオリファイング・オファー(QO)に匹敵する金額を提示したようだ。ドジャースを含めて5球団以上が獲得に動いている」と明かした。

 QOとは、FA選手との再契約を希望する旧所属球団が出すオファーで、今季の規定額は1530万ドル(約18億540万円)。ヤンキースは黒田にQOを提示せず、現時点で再契約に動くかは流動的だ。そんな中でド軍が同等の金額を提示したというのは、本気度の表れ。来年2月に40歳になる投手としては、破格のオファーといえる。

 黒田は広島からFA宣言し、07年12月に3年契約でド軍に入団。11年まで4年間プレーし、通算41勝を挙げた。メジャー7年目の今季もヤ軍で5年連続2桁勝利をマーク。チーム最多の199イニングを投げ、防御率3・71と抜群の安定感を誇った。

 ド軍が黒田獲りに本腰を入れる理由がある。今季開幕時の総年俸はメジャートップの2億4112万ドル(約284億5200万円)。カーショー、ケンプらスター選手をそろえ、圧倒的な強さで2年連続地区優勝を達成したが、いずれもプレーオフで敗退し期待を裏切った。この状況を受け、レイズから敏腕のアンドルー・フリードマン編成本部長の引き抜きに成功し、抜本的な改革に乗り出した。その大物補強の第1弾が、黒田なのだ。

 黒田にとっても、メジャーリーガーとしての第一歩を踏み出したド軍はヤ軍とともに特別な球団で、本拠地のロサンゼルスには自宅を構えている。今季3度目のサイ・ヤング賞を獲得したメジャー最強左腕カーショーとも親交が深く、4年ぶりの復帰に支障はない。

 大リーグ関係者は「FAの目玉であるシャーザー(前タイガース)やレスター(前アスレチックス)は長期契約を希望しており、1年契約を望む黒田とはマーケットが違う。早めにオファーが出そろうだろう」と指摘。大物選手の契約がまとまる来月8~11日(日本時間9~12日)のウインターミーティングを前に、ド軍を中心にした争奪戦は本格化しそうだ。

 ▽クオリファイング・オファー 12年から導入された、FA移籍に伴う旧所属球団への補償制度。規定額は毎年変動し、その年の年俸上位125選手の平均。球団は同オファーを提示することで移籍時には見返りに移籍先からドラフト上位指名権を得られる。規定額での契約を拒否した場合でも旧所属球団と引き続き交渉することはできる。

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2014年11月21日のニュース