JR西の来島社長が就任「新たな事業展開を、大胆かつスピーディーに進める」

 JR西日本は22日、株主総会後の取締役会で、副社長の来島達夫副社長が社長に昇格する人事を決定した。大阪市内で記者会見した来島氏は「新たな事業展開を、大胆かつスピーディーに進める」と抱負を語った。

 外国人旅行者の増加に伴うインバウンド需要の獲得について、来島氏は「未来を切り開く重要なテーマ」と位置付けた。海外事業にも「商業や不動産分野も可能性があればやりたい」とし、すでに発表しているブラジルでの鉄道事業以外にも、積極的に参入する意向を示した。

 株主総会では冒頭、真鍋精志社長が、平成17年の福知山線脱線事故について「改めて深くおわび申し上げます」と謝罪し、出席した株主らとともに黙祷(もくとう)をささげた。

 脱線事故の遺族という株主は質問の中で「遺族への対応が不誠実で冷たい」と訴えた。来島氏は「今後とも遺族や被害者に対し、個々の事情や気持ちを伺う中で精いっぱい対応する」と答えた。

会員限定記事会員サービス詳細