日本維新の会は28日、大阪市の党本部で常任役員会を開き、党規約に基づく臨時党大会を11月中に開催し、代表選実施の可否を議決する方針を決めた。維新は衆院選で議席を減らしたが、松井一郎代表(大阪府知事)続投への期待が党内に根強く、代表選が行われた場合も無投票再選の公算が大きい。ただ、党勢低迷など苦境が続く中、今後のかじ取りは容易ではない。
規約は、衆院選などの投票から45日以内の臨時党大会開催を定めている。
松井氏は記者団に、代表続投について「党員の声を聞いて判断をする」と述べるにとどめた。とはいえ、党内では「松井氏の功績は大きい」(遠藤敬国対委員長)との続投論が大勢で、対抗馬が立つ気配はない。
松井氏続投の環境は整っているといえるが、前途は多難だ。とりわけ、本拠地・大阪での支持離れは深刻で、維新が国政進出した平成24年の衆院選で約146万票だった比例代表の得票は、今回の衆院選で約93万票にまで目減りし、自民党に第一党の座を奪われた。