次の言葉は、2審の裁判の時に裁判長に向かって話した言葉です。「私はある日突然、見知らぬ3人の男たちによって、たった1人の家族である娘を惨殺され、亡くしました。そのことにより仕事を辞め、30年住んだ住居を去り、署名活動で多額の費用を使いました。娘はまじめに生きてきただけなのに、31歳という若さで強制的に人生を閉じられ、夢や希望、未来の全てを奪われてしまいました。片や、罪を犯した者は3食税金で食べさせてもらい、体調が悪いと(医師に)診てもらい、裁判では1人(の被告)に2人や3人の国選弁護人をつけてもらい、犯罪心理鑑定と手厚い弁護を受け、挙げ句に好き勝手な言動で遺族の心を逆なでする始末。娘の最後の言葉に耳を貸さずに命を奪ったのに、自らの命は守ろうとして叶えてもらいます。これってとてもおかしなことに思います」。
きれいごとでは社会秩序守れない
3人の裁判官には遺族の気持ちは届かなかったようです。みなさまはどのようにお感じになられたでしょうか。司法の世界は一般人の私には理解できないことが多々あります。
今回の日弁連の「2020年までに死刑制度を廃止しよう」との宣言もそうです。一般の方々はこの宣言を聞き、弁護士の多くは死刑反対だと思うでしょう。でも、よくよく新聞を読んでみたら、3万7000人の弁護士に対し、(人権擁護)大会出席者は786人。そのうち賛成は546人。全弁護士の1・4%です。案外簡単に日弁連の名の下に宣言ができるものだなと思いました。