2011年、野党時代に訪台した際、馬英九総統と会見した安倍晋三首相(台湾の報道より)

東日本大震災発生から五周年にあたる昨日、馬英九総統が安倍晋三首相に対し、2月6日に台湾南部で発生した地震への援助に感謝する親書を送ったと台湾外交部が発表した。

外交部のHPに掲載された親書の内容は下記の通り(翻訳は本会台北事務所)。

「本年2月6日、台湾南部地震が発生した際、安倍晋三首相より交流協会台北事務所の沼田幹夫代表を通じ、哀悼の意が伝達されるとともに、出来る限りの援助を申し出ていただいたことに心より感謝する次第です。

また、日本の皆様からは多くの義捐金をお贈りいただいています。ここに台湾政府および国民を代表して安倍晋三首相に感謝の意を表します。

台湾外交部HPに掲載された親書の内容

私は2008年の総統就任以来、日台関係を「特別なパートナーシップ」と位置づけ、あらゆる分野における交流や協力関係を出来うる限り推進して来ました。

この8年来、日台間では28分野にもおよぶ取り決めが調印され、日台関係はこの40年間で最良といえる状況です。こうした良好な関係を基礎として、今後も両国の友好協力関係を発展させていく所存です。

また、日本産食品の台湾輸入規制については、各方面と話し合いを進めており、国民の食の安全を前提としながら適切に処理していく方針です」

報道によれば、国交のない日台間で親書がやりとりされるのは極めて異例とのこと。今回の馬英九総統の親書は、2月6日に台湾南部地震が発生したおり、安倍首相が馬総統に援助を申し出る親書を送った際の返書とみられている。