2016年3月4日
債務整理を弁護士に一任していた(株)育文社(東京都千代田区内神田2-7-2、設立昭和25年12月、資本金1,250万円)は2月24日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
同社は受験参考書、テキストなど教育分野を主力とする出版社。大学受験生から定評のある「思考訓練の場としての英文解釈」をはじめ、多くの参考書を出版して教育機関や書籍取次店に販売。語学テキストの広告取次も手掛け、一定の事業基盤を構築してきた。
しかし、平成11年頃より、取引先からの売掛金回収難などで不良債権を散発して資金繰りが悪化し、市中金融から資金調達する厳しい運営を余儀なくされた。不登校・中退者を受け入れる高校や個性のある予備校を紹介する「くちこみ君ガイドシリーズ」の刊行や自社WEBサイトでの直販などで業容を維持してきたが、少子化などで減収が続いて業績回復の見通しが立たないため、平成27年12月に事業を停止し今回の措置となった。
負債総額は、債権者18名に対して約1億6,000万円。
(東京商工リサーチ調べ)