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第4世代移動通信方式LTE-Advancedの実験用予備免許を取得

-実験試験局免許取得後、実証実験を開始-

<2011年2月7日>

NTTドコモ(以下ドコモ)は、2011年1月27日に関東総合通信局より神奈川県横須賀市および相模原市において、第4世代移動通信方式LTE-Advancedの実験用無線局の予備免許を取得しました。今後、実験試験局免許の付与を受け次第、同地区での実証実験を開始いたします。

LTE-Advancedは、ドコモが「Xi」(クロッシィ)®としてサービスを開始したLTEを更に高度化した通信方式です。ドコモでは、LTE-Advancedの実証実験システムを2010年に開発し、有線接続による模擬環境下での室内信号伝送実験にて、下り約1Gbps、上り約200Mbpsの信号伝送に成功しました。
今回の実証実験では、本システムを用いて、ドコモR&Dセンタ内および周辺(横須賀市内)と、相模原市市街地において実際の使用環境下での無線伝送実験を行い、本システムに搭載しているLTE-Advancedの主要技術の性能の評価を行ってまいります。

LTE-Advancedは移動通信システムの国際標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)にて標準化が進められています。LTEとの互換性を有しているため、LTEシステムから円滑に導入することができるとともに、性能を向上することができます。
LTE-Advancedは国際電気通信連合無線通信部門(ITU-R)でもその高い性能が認められ、ITU-Rにて提案募集されたIMT-Advancedの移動通信方式として、2010年10月のITU-R会合にて認められました。

ドコモでは、モバイルを核とした「総合サービス企業」を目指し今後も「Xi」(クロッシィ)の更なる高速・大容量化に向けてLTE-Advancedの研究開発および国際標準化への協力を推進してまいります。

本実験装置において検証を行うLTE-Advanced主要技術の特長

周波数広帯域化(キャリア・アグリゲーション)

LTEとの互換性を保ちつつ、柔軟に広帯域化できるよう、コンポーネント・キャリアと呼ばれるLTE用の周波数ブロック(チャネル帯域幅:上下リンク共に最大20MHz)を束ねて広帯域化を図る技術です。各コンポーネント・キャリアで、電波環境に応じた適応変調・チャネル符号化注意1 やハイブリッド自動再送要求注意2 を行うことにより、高い効率で伝送速度を向上することができます。本実験では、下りリンクは5つのコンポーネント・キャリアを束ねて最大100MHz、上りリンクは2つのコンポーネント・キャリアを束ねて最大40MHzの広帯域化を行います。

【周波数広帯域化の例(下りリンクの場合)】
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上りリンクMIMO伝送

移動局で複数の送信アンテナを用いた無線伝送により伝送効率を向上させる技術であり、MIMO多重伝送注意3 と、閉ループ送信ダイバーシティ注意4 に分類できます。良好な電波環境下では、MIMO多重伝送により、最大伝送速度、周波数利用効率注意5 の向上、基地局から離れた移動局の伝送速度を向上し、不安定な電波環境下では、閉ループ送信ダイバーシティにより、通信の信頼性を向上します。本実験では、2つの送信アンテナと2つの受信アンテナを用いて信号の伝送を行い、周波数広帯域化と組み合わせて、上りリンクにおいて約200Mbpsの伝送速度を目指します。

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下りリンクマルチユーザMIMO伝送

基地局から複数の移動局に向けて送信される信号をMIMO多重伝送することにより、周波数利用効率を向上させる技術です。本実験では、基地局は4つの送信アンテナ、各移動局は2つの受信アンテナを用いて信号の伝送を行い、周波数広帯域化を組み合わせて、下りリンクにおいて約1Gbpsの伝送速度を目指します。

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下りリンクマルチセル協調(Coordinated Multi-Point(CoMP))送信

設置場所の異なる複数のRRE注意6 を同一基地局が集中制御することにより、複数のセルが連携してセル間の電波干渉を抑制し、基地局から離れた移動局の伝送速度を向上させる技術です。本実験では、2つのセル(RRE)を用いて信号の伝送を行います。

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  • 注意1 無線環境の品質に応じて、送信データの変調方式や誤り訂正の符号化率を適応的に切り替えることで、効率の良いデータ伝送を行う技術。
  • 注意2 自動再送要求(ARQ)と誤り訂正符号を組み合わせることにより、再送時に誤り訂正能力を向上させ、再送回数を低減させる技術。基地局より再送されたデータと過去に受信したデータを合成することにより受信品質の向上と効率の良い伝送を行う。
  • 注意3 複数のアンテナから、異なる信号を、同時に同じ周波数を用いて送信し、データ伝送効率を向上させる技術。
  • 注意4 複数のアンテナで同一の信号を、同時に同じ周波数を用いて、各アンテナからの信号が受信側で強め合って合成されるように送信し、通信の信頼性を向上させる技術。
  • 注意5 単位時間、単位周波数帯域当たりに送信することができるビット数。今回の実験の周波数利用効率は、1Gbps÷100MHz=10bps/Hzになる。
  • 注意6 Remote Radio Equipmentの略。電波の変復調やアンテナから電波を送受信する機能などを持つ無線装置。

実験用無線局注意1

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  • 注意1 屋外の実証実験では、移動局を車両に搭載して実験を行います。
  • 注意「Xi」「Xi/クロッシィ」は、NTTドコモの登録商標です。

報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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