青島海岸の事業用地の位置図(資料:宮崎市)
青島海岸の事業用地の位置図(資料:宮崎市)
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 宮崎市は、日南海岸国定公園内の遊休地活用で民間事業者を公募する。公募時の条件整理に役立てる目的で参加意向のある事業者との対話を10月上旬までに行い、その結果を踏まえて今後の方向性やスケジュールを検討する。対話を希望する事業者は9月末までにメールで宮崎市観光商工部観光戦略課に申し込む。

 遊休地は、青島海岸にある1万8048m2の土地。自然公園法で周辺環境との調和を図る必要がある第2種特別地域に指定されている。同海岸の東側には青島がある。島とは橋でつながっており、敷地は島への玄関口に当たることから、かつては大型ホテルが建っていた。1990年に閉鎖され、その後の再開発計画のとん挫を経て、現在は特別地方公共団体の宮崎市大字折生迫財産区がホテル跡地を所有している。

 市は跡地の活用により、観光客の誘致とそれに伴う地域経済の活性化を目指す。活用の基本的な考え方として、海に開かれた空間と景観を生かし、多くの人が訪れて心地よく過ごせる環境を創出することを掲げている。具体的な機能の例としては、美しい景観の中でゆったりとした雰囲気で滞在できる場所、ビーチカルチャーを気軽に楽しめる場所、スポーツなどのアクティビティ拠点、観光客などの交流拠点、ビーチの人の流れを導く仕掛けなどを挙げている。事業方式は、土地売却か定期借地のいずれかとする考えだ。

 今回の対話では、跡地に建てる施設の内容や規模、事業方式、価格水準、地域経済への相乗効果などについて事業者の意見を聞く。対話への参加実績が、事業者公募の際の評価対象になることはないとしている。