オスプレイ、自衛隊に導入検討へ 防衛省、調査費を計上
防衛省は在日米軍が米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)に配備した垂直離着陸輸送機オスプレイの自衛隊への導入について検討に入る。2013年度予算案に約500万~1000万円の調査費を計上する方針だ。性能や訓練費、維持費などを詳しく分析し、災害救援や輸送など自衛隊の活動目的に照らし、必要性を研究する。
オスプレイはヘリコプターのように垂直離着陸する機能と、飛行機のような固定翼を使って速い速度と長い航続距離を併せ持つ最新型輸送機。老朽化している輸送ヘリCH46の代替機として今年、米軍が普天間基地に配備した。CH46と比べ、最大速度は時速約520キロと約2倍、搭載量は約5700キロと約3倍、給油なしの行動半径は約600キロと約4倍とされる。
一方、沖縄県などはオスプレイについて、米国などで墜落事故が相次いでおり危険だとして、配備撤回を要求している。
オスプレイの導入を巡っては、野田政権時に玄葉光一郎前外相の提案を受け、森本敏前防衛相が導入の可否を検討するよう指示していた。安倍政権でも日米同盟を強化するとの観点から調査費計上の方針は引き継ぐとみられる。