政策決定は自民流堅持 高市政調会長「政府と党連携」
民主政権の混乱踏まえ方針明確に
自民党の安倍晋三総裁は25日午後4時、総務会長に野田聖子氏、政調会長に高市早苗氏を起用するなどの新体制を決め、党本部で記者会見した。安倍氏は「選挙戦中も自民党は変わったのかと聞かれた。『自民党は変わった』と示せる人事だ」と強調した。同時に「参院選に勝ってはじめて、衆参両院のねじれを解消できる。参院選に必ず勝てる体制だ」と述べた。
野田総務会長は「まずは参院選にしっかり勝つことだ」と語り、高市政調会長は「政府と党がしっかりと連携していく」「産業競争力の観点も含めてエネルギー安全保障の原則を確立しなければならない」との考えを示した。
自民党は政調会とその下にある部会で法案や政策を議論して積み重ね、総務会で了承する仕組みをとっている。野田、高市両氏の発言は「政策決定への内閣の一元化」を打ち出した民主党政権が実行過程で混乱したことを踏まえ、自民党の政策決定システムを堅持する方針を明確にしたものだ。
安倍氏は党三役人事について、派閥にとらわれず「女性の力を活用したい。小池百合子氏が総務会長を務めたことはあるが、政権与党として女性の三役は初めてだ」と述べた。
高村正彦副総裁、石破茂幹事長、河村建夫選対局長は留任した。選対局長は選対委員長に格上げし、党三役と合わせて「四役」と位置づけた。