「新名神」入札価格、清水建設側に漏洩か
西日本高速道路(大阪市)が発注する新名神高速道路の建設工事を巡り、入札価格などの情報が清水建設側に事前に漏れた疑いがあるとして、兵庫県警捜査2課が偽計業務妨害の疑いで清水建設の大阪、神戸両支店の社員宅を家宅捜索したことが26日、捜査関係者などへの取材で分かった。
西日本高速や捜査関係者によると、清水建設は入札価格の積算を取引先に外注していた。県警は同日までに同社から資料の提出を受け、外注先とのやりとりなど経緯を慎重に調べている。
情報漏洩の疑いがあるのは神戸市北区の約3キロ区間の工事。昨年6月下旬の入札には清水建設を含む18社が参加。業者側が提示した価格に技術力などを加味し判断する総合評価方式だった。
その後、清水建設が外注先の積算に基づいて提出した資料の複数箇所の内容が西日本高速側の試算と一致することが判明。西日本高速は同8月に入札手続き中止を発表し、県警に相談していた。
西日本高速の指摘を受け内部調査をしている清水建設は26日、「警察の捜査に全面的に協力する」とコメント。西日本高速は「捜査に協力の上、推移を見守る」としている。
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