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秋篠宮ご夫妻会見要旨

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30日に52歳の誕生日を迎えた秋篠宮さまはこれに先立ち、東京・元赤坂の宮邸で紀子さま(51)とともに記者会見された。主なやり取りは以下の通り。

新旧天皇の二重権威「あり得ない」

――6月に「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が成立、公布され、天皇陛下が退位されることが決まりました。率直な受け止めとともに、両陛下はお代替わりのその日まで、どのようなお気持ちで活動をされていくと思われますか。陛下の退位後には、天皇と上皇が併存することになり「二重権威」を危惧する声も聞かれますが、今後の皇室の在り方についてはどうお考えですか。

秋篠宮さま (陛下が)昨年夏にお気持ちを表明されて以降、様々な意見がありましたが、この6月にその法案が通って公布されたことを、私たち家族は一様に安堵しております。今まで80を過ぎても非常に多くの務めをしてこられました。譲位をされた後は、できるだけゆったりとした時間を過ごしていただきたいと思います。

またその次の質問についてですが、このことについては私のことではありませんし、私がお気持ちを忖度(そんたく)して何か言うことでもないと思います。それについては、直接にお二方に聞かれるのがよろしいのではないかと思います。

二重権威についてですが、権威という言葉には幾つかの意味が含まれているように思います。その人にもともと付いているものもあるかもしれません。一方で、その権威によって、例えば人を従わせるとかそういうような意味合いもあるかもしれません。もし、後者ならば、陛下はもともと譲位をするときには、それまでされていた国事行為をはじめ、全ての公的な活動を次の天皇に譲るという気持ちを持っておられました。そのことからも、そういう二重権威という言葉が適当であるとするならば、心配もしくは危惧するという向きがあったとしても、そういうことはあり得ないと私ははっきりと言えます。

国民と共にある、皇室の務めの基本

今後の皇室の在り方については、恐らく今まで皇室が続いてきて、ずっと以前から(続いていて)続けていった方がいいものも、もちろんあると思います。また一方で、時代というのは変わってきます。やっぱりその時々の求められることというのもまた変わってくると思います。そのことを常に念頭に置いておくことが必要ではないかと考えます。もちろん、これは陛下もおっしゃっていたと思いますが、「国民と苦楽を共にし、国民の幸せを願いつつ、務めを果たしていく」ということがその最も基本的なところにあると考えます。

皇嗣の務め「試行錯誤」

――皇太子さまが即位されると、ご自身は皇位継承順位第1位の皇嗣となられますが、抱負をお聞かせください。今後、皇太子さまの公務を引き継ぐことが想定されます。ご一家を支える皇嗣職の在り方とともに、これまで務めてこられたご活動の分担についても考えをお聞かせください。

秋篠宮さま これは今までに例が見られないことでもあり、なかなか抱負といっても、まだ想像がつかないところもかなり多くあります。実際にそういう形になって、始動していく中で様々に試行錯誤をしていくことになるのではないかと思います。また皇嗣職の在り方についてですが、これも始まってみないと分からないところがあると思います。その職という一つの組織の在り方ですので、当然ハードな面とソフトな面があると思いますが、実際その規模や人員配置については役所もいろいろ考えていると思います。また、その職の内容については、どういう職の在り方がふさわしいかをおいおい考えていく必要があるとともに、ある程度前もって方針を考えておく必要があると考えます。

活動の分担については、皇太子殿下とも話し合いをしながら進めていかなければいけないと思います。ただ代替わりがあって、恐らく皇太子殿下から私へ譲るものがかなりあるのではないかと思います。それらのものについては、できる限り私の方で引き受けたいと思っております。一方、私が以前から行っているもの、団体の総裁や名誉総裁をしているものもあります。実際に全体として物理的にどこまで可能なのか、よく考えていかないといけないと思っています。そして、もうひとつは私が今しているものを今度は譲る先がないという事情もあります。その辺りも含めて、おいおい皇太子殿下ともご相談をしていきたいと考えております。

小室さん、2013年に初対面

――眞子さまの婚約が内定しました。お相手の小室圭さんについてどのような印象をお持ちで、お二人にどのような家庭を築いてほしいとお考えですか。婚約内定以降、眞子さまの結婚について、両陛下からどのような言葉を掛けられ、その際の様子はどのようなものであったでしょうか。結婚により眞子さまが皇籍を離れ、皇族が減少することについても併せて考えをお聞かせください。

秋篠宮さま 多分、2013年ぐらいかと思いますが、その時が初めてになります。大分緊張していたということもあったかもしれませんが、非常に真面目な人だというのが第一印象でした。その後も何度も会っておりますが、その印象は変わっておりません。また娘のことや娘の立場もよく理解してくれていると思います。

どのような家庭というのも、なかなか私から言うのも難しいですが、本人たちが幸せだと思う家庭であれば、それでいいなと思います。

紀子さま 初めの印象についてですが、初めてお会いし、話をしました時に、丁寧で穏やかな印象を受けました。そして今も同じような印象を持っております。先日、小室さんのピアノを聴きたいと話しましたところ、快く応じてくださり、小室さんの優しいピアノの音色を聴きながら、私たちは心和むひとときを過ごしました。これから二人が歩み築いていく生活が幸せであるよう、心から願っております。

秋篠宮さま 両陛下からは「おめでとう。良かったね」という趣旨のお言葉がありました。大変うれしそうなご様子でした。

紀子さま 両陛下は、長女の眞子が初めての孫であり、大切にお見守りくださり、結婚する相手に会ったことを大変お喜びくださりました。

できる範囲でできる仕事を

――眞子さまが皇籍を離れ、皇族が減少することについてはいかがですか。

秋篠宮さま 今の制度では、女性皇族が結婚すれば、皇籍を離れることになります。一方で皇室の中で女性の占める割合が非常に多いわけです。結婚して皇籍を離れるというのは、制度の問題ですので、そのことについて、私が何かここで言うことではないと思います。よく皇族の数が少なくなると、いろいろ活動に支障が出るのではないかということを耳にすることがあります。しかしそれぞれの皇族の活動の中で、例えば、ある行事に出席するとか、宮中の行事に出席するとか、その他もろもろあるわけですが、それ以外にかなりの部分で個人に帰属しているものも多いです。そのことを考えますと、これはあくまで個人に帰属しますので、仮に人数が減少したとしても、その点に関してはそれほどの影響は出ないのではないかと思います。今の制度では(活動が)少なくなっていくのはその通りですが、やはり現状では、その人数の中で、できる範囲、できる仕事をしていくのが、適当ではないかと思っております。

悠仁さま皇位継承順位2位に

――英国に短期留学中の佳子さまの現在のご様子とともに、将来のご活動やご結婚についてどのようにお考えか聞かせてください。陛下の退位に伴い、皇位継承順位第2位となられる悠仁さまには、今後どのようなことを経験し、成長してほしいですか。現在、小学5年生ですが、中学以降の進学先のお考えについてもお聞かせください。

紀子さま 次女の佳子は今年の秋から英国に短期留学し、元気に過ごしているようです。詳しいことは帰国してから話を聞くことになると思いますが、今は大学で色々な講義を受け、充実した学生生活を送っているようで、うれしく思っています。

秋篠宮さま 9月にイギリスに次女は渡りました。長女の時もそうでしたが、私はあまりこちらから何か用事があったり、向こうから何か聞きたいことがあったりして連絡がある時以外は、できるだけ連絡を取らないようにしています。つい先日イギリスからメールが入ってきましたが、それを読む限りでは元気に過ごしているのではないかと思います。また、将来の活動、恐らくイギリスから帰ってきた後と理解いたしますが、今はこの1年弱という短い期間、現地で様々な講義を聴くなど、そちらの方に集中していることでしょうから、帰国してから話し合いながら、どういう活動をしていくかを決めていくことになるのではないかと思います。結婚については、長女の時もそうでしたが、私はできるだけ本人の意志を尊重したいと考えております。

紀子さま 将来の活動については、今は留学しておりますが、それを終えて日本に帰国してからも大学生の生活が続きますので、大学生としての勉学などを大事にしながら、長女と同じようなことになると思いますが、勉学に差し支えのない範囲で、公的な活動などを一つ一つ大事に果たしてほしいと思っております。結婚については、そのような話がありました時に、大事に考えていきたいと思います。

長男の悠仁は今年の春から5年生になりました。はじめに5年生の様子についてお話をしたいと思います。5年生の授業では、家庭科が新しく加わりました。授業の学びや裁縫、調理実習なども、共に楽しんでいるようです。また5年生は委員会が始まり、飼育・栽培委員の活動、運動会の準備や片付けなど、高学年の一人として自分の役割を考えながら取り組んでいるようです。

先月は授業参観があり、音楽の授業の様子をお伝えします。子どもたちが音楽会に向けて、合唱や合奏の練習を熱心に行っていました。長男が担当する楽器はトーンチャイムと呼ばれているもので、その楽器を担当している仲間たちと一緒にその音色を聴き合いながら音楽を創り出していまして、その練習風景を見ることができました。

家での様子ですが、小さい時から行っている野菜作りや昆虫の飼育などを今も続けています。「どうしてこうなるのかな」「こうしたらいいかな」などと考えながら、取り組んでいることがよく見られ、「こう工夫するといいかな」と言葉にしたり、また良く知っている人に話を聞いたり、また調べたり、そうした経験を重ねながら育て方やコツが分かってきているようです。今年の夏は特にトンボの生態についてもっと知りたいと、ここの近くの大きな池に同じ時間帯に出かけられる時に行って飛んでいるトンボの種類を記録していました。今年の夏に家族で滋賀県の琵琶湖周辺や、また小笠原諸島にも旅行しました。

その時は(秋篠宮さまは)お仕事があり、私と悠仁の二人だけでしたが、訪れた地域の方々との温かい触れ合いがあったり、また、暮らしや文化に触れたり、おいしい郷土料理を頂いたり、そのようなことが休みの良い思い出になっています。こうした経験は長男の成長に色々な形でつながっているように思います。これからも長男が興味を持っていることをさらに深めたり、新しい課題に取り組んだり、感謝の気持ちを忘れず、人との関わりの中で活動の幅を広げてほしいと思っています。それから、時には立ち止まって自分を見つめ、自分の良さを伸ばしてほしいと思っています。

秋篠宮さま 私は長男にはできるだけ日本の様々な地域に自分で行ってみて、その土地土地の文化とか、生活の習慣とか、そういうものを実際に見て、そしてその土地の人から話を聞いて、理解を深めてもらいたいと思っています。私自身が割と若い頃、高校生ぐらいから、色々と各地を回る機会を得ることができ、そのことが何かの仕事のときに役に立っているということを経験していますので、ぜひ日本の中にある様々な文化を感じてほしいと思います。もちろん機会があれば海外にも行って、そこから日本を見るということも大事だと思いますし、そういう機会も持つことができればいいのではないかと思っております。

(悠仁さまの)進学先を具体的にここに行きますということは申せませんが、本人の特性などを考慮しながら、また本人とも相談しながら、決めていくことになると思います。

紀子さま 長男は高学年になり、大事な時期を迎えていると思います。このような中で子どもと保護者と一緒に、学校で進路について話を聞く機会もありました。これからも長男自身そして私たちも、進学先を含めた進路について丁寧に向き合って、長男が培ってきたものを大事にして、さらに考えを深めて参りたいと思っております。

災害、先の戦争に思い

――この1年を振り返り、印象に残る出来事とご感想をお聞かせください。

秋篠宮さま 今年も大変これは残念なことなのですが、自然災害が非常に多くありました。日本のみならず海外でもあったわけですが、私たちは9月、豪雨災害があった福岡の朝倉市を訪ねました。そこを流れる赤谷川の橋の所から被害の状況を見たのですが、豪雨により山腹が崩壊して流木が流れ、それによって非常に大きい被害が出ましたが、実際にその場所に行ってみて、被害がいかに大きいかを実感しました。また地域の人たちとも話をする機会がありましたが、大きい災害が起こることによる影響には大変なものがあることを強く感じましたし、また今後も起こるであろうこのような災害について、どのように防災、減災をしていくのがいいか、そしてまたその重要性について考える機会になりました。

また4月には舞鶴の引揚記念館を訪れました。そこには抑留している時の生活など(の様子)が展示してあります。収容所での生活などを再現したものなどもあるのですが、そこで実際に収容所生活をした人からも話を伺いました。もちろん本で読んだりする機会はありますが、実際に体験した人から話を聞くのは、本で見て知っているもの以上に大変過酷な生活をしていたと改めて認識する機会になったと思います。やはり災害を受けた場所なども自分で実際に見てみるということはとても大事だと感じました。

あと、これは日々の報道等で感じることですが、今年ほど学校の部活動について、話題が多く出たことが今までなかったのではないかと、勘違いかもしれませんが、そういう印象がありました。よく記事に出ているのは、運動部活動が多いように思います。私自身は今まで学校の運動部系の活動に触れる機会や、自分の経験もほとんどないので、その辺りは実感としてないのですが、例えば私が毎年行っている全国の高等学校の総合文化祭などで生徒の発表、作品を見ると、本当に素晴らしいものがあります。そのことに驚くとともに、また、それを指導している先生の熱意もそうですが、負担や労力も大変なものがあると感じます。しかし学校教育の中でそういう活動が行われているということは、大変素晴らしいことだと考えますし、そういう中から将来非常に優れた人たちも出てくると思います。そのような意義がある活動が非常にいい形で行われていけばいいなと印象を強く持っております。

また今年はデフリンピック(聴覚障害者の国際総合スポーツ大会)の夏の大会がありました。トルコのサムスンで行われましたが、日本は過去最も多いメダルを取りました。確か27個だったと思います。いつもそれに参加する人たちに会う機会を持っていますが、今回、非常にメダルの数が多かったということもあり、出席した皆さんはとてもうれしそうでした。(メダルが)1番多い人は水泳の選手でしたが、9個のメダルを全部首に掛けて会いに来てくれました。そういう人たちの活躍に接することができたことを大変うれしく思います。

日本とチリの外交関係樹立120周年という機会にチリを訪れることができたことも、良い思い出になっています。先ほど防災の話をしましたが、同じ課題を持っている両国が防災分野で協力し、また防災分野以外にも医療や養殖などかなり多くの分野で協働しているということを今回改めて認識しました。チリは非常に北から南に長い国で様々な気候帯があります。その一端に触れることができたことも自分にとって印象的なことでした。

そしてもう一つは、先月、タイのプミポン前国王陛下のご火葬式の献花をする行事に私たち二人で出席できたことが印象に残っております。近年はお身体の具合が悪かったので、お目に掛かる機会がなかったのですが、以前お訪ねすると、本当に自分の子供たちが来たという形で接してくださっていました。また私がタイで色々な活動をすることを非常に温かく見守ってくださり、そのおかげで今まで活動ができたのだと思います。前国王陛下との最後のお別れの機会に私たち二人で出席できたことは大変光栄なことだったと感じております。

皇位継承のあり方は?

――陛下の退位に関するもろもろのニュースの陰で、現在の皇室が抱えている大きな問題として、皇位継承の在り方という問題があります。これは現状議論がほとんど進んでないという現実があります。制度の中身について具体的に話せないというお立場は承知していますが、議論が停滞してほとんど進んでいない現状に関して皇族としてどのようなお考えを持っていらっしゃいますか。

秋篠宮さま あくまでも制度の問題になりますので、私からなかなかお答えすることはできないですし、議論が確かに進んでいないのですが、やはりこれはある意味で政治との関係にもなってくるわけです。ですので、今ここではちょっとお話しするのは控えようと思います。

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