フィギュア浅田真央が引退表明 平昌五輪待たずに
フィギュアスケート女子の2010年バンクーバー冬季五輪銀メダリスト、浅田真央(26=中京大)が10日、自身の公式ブログで競技からの引退を表明した。国民的人気を誇ったヒロインは、来年の平昌冬季五輪を前に大きな決断を下した。
浅田は1990年、愛知県出身。姉の舞さんと一緒に5歳でフィギュアスケートを始めた。代名詞となった大技トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を武器にジュニア時代から活躍。2005年に世界ジュニア選手権に初出場初優勝すると、翌シーズンにはグランプリ・ファイナルも制した。年齢制限で06年トリノ冬季五輪には出場できなかった。
08年に世界選手権を初制覇し、満を持してバンクーバー五輪に出場。だが、キャリア最大のライバルでもあった同い年の金妍児(韓国、キム・ヨナ)に次ぐ2位となり、金メダル獲得はならなかった。
11年には競技活動を支えてくれた母の匡子さんが死去。悲しみを乗り越えて競技を続け、バンクーバー冬季五輪の雪辱を期した14年ソチ冬季五輪では16位と出遅れたショートプログラムから圧巻の巻き返し。結果は6位に終わったが、フリーでの迫真の演技は勝敗を超越したスポーツの感動と共感を世界中に呼び起こした。
その後、休養期間を経て現役を続行。しかし、今シーズンは不振が続き、全日本選手権では12位に終わり、世界選手権出場を逃していた。