「専門職大学」19年開学へ 改正法、成長分野の即戦力育成
既存の大学や短大とは別に、IT(情報技術)など成長分野で即戦力の人材育成を目指す新しい高等教育機関「専門職大学」「専門職短大」の創設を盛り込んだ改正学校教育法が24日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。大学制度に新たな教育機関が加わるのは1964年の短大以来で約半世紀ぶり。
施行は2019年4月1日。今後、文部科学省が具体的な設置基準を定め、今年10月ごろに設置申請の受け付けを開始、19年春の開学を目指す。
専門職大学・短大はITや農業、観光などの分野で、新たなサービスを生み出し、けん引役を担える人材を育てることを目的に掲げる。既存の大学や専門学校からの移行を想定している。
専門職大学・短大の教育課程は産業界の協力を得て編成。実践重視のカリキュラムとし、卒業に必要な単位の一定割合以上をインターンシップ(就業体験)などの実習に割り当て、実務経験のある教員も多く任用する。
社会人が入学しやすいよう、それまでの実務経験を単位に認定し、4年や2年といった通常の期間よりも短期間で学位を取得、卒業できる制度とする。卒業すれば大学や短大と同様に「学士」「短期大学士」の学位を得られる。〔共同〕