庶民派横綱へ。大相撲春巡業は5日、神奈川・藤沢市で開催。昇進後初稽古を行った新横綱鶴竜(28=井筒)は今後も、東京・墨田区の部屋と自宅を自転車で行き来する考えを明かした。横綱の“自転車通勤”は異例だが「車を使う距離じゃない。チャリンコ(自転車)に乗ってでいいんじゃないですかね」と笑った。

 今までは部屋まで数分の自宅から6段変速の自転車で移動。近所のモンゴル料理店にも乗る、使い慣れた「足」だ。横綱となれば車移動が日常。白鵬や日馬富士も車を使う。だが、コンビニに1人で行くこともある庶民派。「(横綱昇進で)丸ごと変わることもない。変わらないといけないところもあるかもしれないけど、自分は自分だから」。

 この日、訪れた横綱審議委員会の内山委員長から「北の湖みたいに『負けろ』と言われるくらい強い横綱になってほしい」と要望された。言葉通り、幕内上位トーナメントで“横綱初優勝”を飾った。次は「本場所で優勝できるように」。身近な横綱は期していた。