第71代の新横綱に昇進した鶴竜(28=井筒)が締める新しい「綱」が27日、完成した。大阪市西成区の井筒部屋宿舎で、時津風一門の関取衆や若い衆らが集まって「綱打ち」を実施。約2時間半で1本の綱ができあがった。初めて綱打ちを目にした鶴竜は「こうやってつくるんだなと思いました」と目を輝かせた。

 その真新しい綱を締めると、今度は貴乃花親方(元横綱)の指導を受けて、朝青龍以来となる雲竜型の土俵入りを稽古。せり上がりや四股などを丹念に繰り返した。北の湖理事長(元横綱)から借り受けた三つぞろいの化粧まわしを締めて、太刀持ちに勢(27=伊勢ノ海)、露払いに鏡桜(26=鏡山)を従えて本番同様に稽古した。

 鶴竜は「見るのとやるのでは、また違う。ちょっと緊張して、ちょっと間違えちゃいました」と苦笑い。それでも、自身の昔を「思い出しながら」指導したという貴乃花親方は「のみこみはいいですよ。さすがですね」とほめていた。

 28日に、東京・明治神宮で新横綱の推挙式と奉納土俵入りが行われ、鶴竜が初めての雲竜型を披露する。