米ネットメディア「BuzzFeed」日本でのサービスを開始

SNSを活用して話題やニュースを幅広く伝える,アメリカの新興ネットメディア「BuzzFeed」が1月19日,日本でのサービスを開始した。

BuzzFeedは2006年にアメリカでサービスを始めた新興ネットメディアで,軽い話題やニュースの記事・映像を制作し,自らのサイト上だけでなくTwitterやFacebookなどを通して幅広く発信する方法で,若い世代を中心に人気を集め,急成長してきた。最近では,プロテニスの八百長疑惑など調査報道にも力を入れており,1か月当たりの利用者は世界で2億人以上,ビデオ視聴回数は15億回に達するという。

BuzzFeedの海外版としては11か国目となる日本版はYahoo!との合弁事業で,海外の話題やニュースを翻訳して紹介する一方,日本発の記事を画像や動画を交えて世界に発信する。日本版の編集長には朝日新聞出身の古田大輔氏を起用,記者は7人を採用しており,スタートを飾った福島第一原発のルポのような独自記事や調査報道の配信にも力を入れていくという。課金制ではなく広告記事によって収入を得るビジネスモデルを採用している。

ネット上では,ニュースや話題をまとめる「キュレーションサイト」やSNSを通じて拡散をめざす「バイラルメディア」が数多く生まれているが,BuzzFeedのようにグローバルかつ独自取材の報道を兼ね備えた存在は稀有で,今後,マスメディアを含めた日本の既存メディアにどのような影響を与えるかが注目される。

塩田幸司

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