2006年4月28日(金)「しんぶん赤旗」

石原都知事が「現代美術は無」

仏メディアが批判


 東京都の石原慎太郎知事が現代美術について「無そのもの」「笑止千万」と発言したと複数のフランスメディアが批判しています。石原氏の発言は二十日、東京都現代美術館で開かれている「カルティエ現代美術財団コレクション展」のオープニングセレモニーに来賓として出席したときのものです。

 フィガロ紙二十一日付は「日本文化は西洋文化より優れている 東京都知事」という見出しで、石原氏が「ためらうことなく、現代美術を『無そのもの』と評した」とし、二千人近くが参加したセレモニーに「冷や水を浴びせた」と伝えています。

 リベラシオン紙二十四日付は、石原氏が「今日ここに来て、何かすごいものが見られると思っていた。ところが実際は、何も見るべきものがなかった」「ここに展示されている現代美術は、まったくもって笑止千万なもの」とのべたことをあげ、「会場には衝撃が走った」と報道。展覧会のポスターとカタログの表紙にも選ばれた巨大な彫刻作品「ベッドの中で」に対しても、「ベッドの中の巨大な母親像は、まるで赤ん坊のような目をしている」と「揶揄(やゆ)の対象」にしたとしています。

 両紙とも、石原氏が「国家主義的思想の持ち主」「右翼ポピュリスト」(フィガロ)、「札付きの国家主義者」(リベラシオン)とし、二〇〇四年にフランス語を「国際語として失格」と蔑視(べっし)した発言を紹介しています。


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