橋本愛「西郷どん」で大河デビュー 西郷隆盛の最初の妻役「不吉な嫁」

スポーツ報知
着物姿で凜(りん)とした表情を見せる橋本愛

 女優の橋本愛(22)が大河ドラマ「西郷(せご)どん」(日曜・後8時)に出演することが29日、分かった。今作が大河デビューで本格時代劇初挑戦。2月18日放送分の第7回から登場する。

 橋本が演じるのは、明治維新の立役者の一人で3度結婚したと言われる主人公・西郷隆盛の最初の妻となる須賀(すが)。若くして嫁ぐが西郷家に不幸が相次ぎ、「不吉な嫁」と揶揄(やゆ)され離縁することになる。実在の人物だが、現存する資料はほとんどなく、能面のように無表情でリアクションが少ない難しい役どころ。橋本は「難しい役柄をベストな形で表現できるか緊張した」と振り返った。

 昨春にオファーを受け、7月にクランクイン。昨年末に撮影を終えた。橋本は熊本出身だが、劇中で使う「薩摩ことば」の習得に苦労したそうで「『いけるだろう』とたかをくくっていたが、外国語みたいな距離感があった」。方言指導の先生からもらった音源をBGMとして毎日のように聞いて克服したという。

 夫・西郷を演じる鈴木亮平(34)とは初共演。鈴木は座長としてスタッフや出演者をあだ名で呼び現場を和ませているようで、「私は『アイマックスと呼ぶね』と言われた。理由は分かりませんが」と笑顔を見せた。

 13年度の連続テレビ小説「あまちゃん」でヒロイン(能年玲奈)の親友役・足立ユイを演じてブレーク。それ以降は映画を中心に活動し、女優として着実にステップアップしてきた。「あまちゃん以来テレビで見るという方には印象が変わったとしても、今の感じもいいなと思ってほしい」とアピールした。

 制作統括の櫻井賢氏は、橋本の起用理由について「人間の繊細な感情を表現してくれる方」と説明し、「離縁というのは主人公が冷たい人物と見えかねない難しい場面だが、実際こんなことがあったのではと思わせる演技をしてくれた。天下一品の不吉な嫁を演じてくれました」とコメントした。

 橋本は、来年の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」の出演も決定している。

 ◆橋本 愛(はしもと・あい)1996年1月12日、熊本県出身。22歳。2008年、「HUAHUAオーデション」でグランプリを受賞しデビュー。09年、映画「Give and Go」で初主演。13年、映画「桐島、部活やめるってよ」などの演技が評価され、第86回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞、第36回日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞。同年、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」に出演。

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