教育格差と階層化

  • 「教育改革」研究会
  • 価格 1890円
  • 判型:A5判、240ページ、並製
  • ISBN 978-4-8265-0431-7
  • ISBN 4-8265-0431-4
  • 初版発行年月 2005年12月
  • 発売日 2005年12月09日
書籍の購入
セブン&アイ ビーケーワン 紀伊国屋BookWeb

内容紹介文

気鋭のジャーナリスト斎藤貴男が、「教育改革」を斬る!
『SERIES「教育改革」を超えて』1巻?4巻に収録されました対談、「なぜ、今、『心のノート』なのか」「なぜ、今、〈愛国心〉」なのか」「〈「非国民〉の作られ方」「イデオロギーとしての身体=教育」という今までの対談に、新たに収録した対談「自己教育力の発見」を加えた斎藤貴男さんの対談集です。

目次

●1 なぜ、今、『心のノート』なのか
三〇〇万の都民の意識/「心の東京革命」の危険性/管理されるものは管理する/不平等の拡大/教育改革と新自由主義/牙を抜かれる教師/ルールとマナー/保守主義的市民権論とハイパー資本主義/『心のノート』の背景/『心のノート』の限界/『心のノート』に抗する論理/きれいな言葉・きたない言葉

●2 なぜ、今、「愛国心」なのか
若者とナショナリズム/イラク派兵の「大義」/新自由主義と国家主義はセットである/「国」を愛するとはどういうことか/ナショナリズムと拝外主義/文化ナショナリズムと政治ナショナリズム/敗戦とネジレ/日本という国の悲しさ/東京都の教員管理/今、教師に何ができるか/高校紛争と校内暴力/教育に対するマッカーシズム/自衛隊・徴兵制・マスコミ

●3 「非国民」の作られ方
戒厳令下の東京都の教育/二五〇名に及ぶ大量処分/手続き上の問題点/石原体制が狙っているもの/都教委の動きと校長の対応/都教委は一枚岩なのか/職務命令が校長の自己責任となる仕組み/組合はなぜ闘わないのか/板橋高校事件とは/3.11通知の問題点/拡大する授業内容の管理とその背景/処分問題についての取り組みと展望/イラク戦争で見えてきたもの/日本人の「国民性」とは/都教委の誤算/三権分立の形骸化/今後の展望と教育の役割

●4 イデオロギーとしての身体‐教育
天皇発言をめぐって/『脳内革命』から『キッパリ!』まで/一九九五年と現在の共通項/身体の見直しと同調圧力/評価の対象とされる個性/教室の中の身体性/子どもの遊び空間の変容/子どもの生活空間の「軒遊び化」/企業社会と身体支配/なぜ、今、日本古来の身体技法なのか/斎藤孝の教育観とその危険性/いかにして心身の自立を保つか

●5 自己教育力の発見
埼玉県新任教員自殺事件/新自由主義と個性/学校の中の目標管理/夢を与えられ勇気をもらう時代/教員の縮小感と評価願望/教育で「危機」が解決できるのか/企業の論理を超えて/他

関連書籍