メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

人権・校閲

こちら人権情報局

7月23日の人権情報

〈特に注記のない場合、新聞記事の日付などは東京本社最終版です〉
〈asahi.com内の記事へのリンクについて=日付の古いものは表示されないことがあります〉

■今週のことば
(作曲家・佐村河内守氏のことばを紹介していましたが、2014年2月に同氏の関連記事とともに削除しました。同氏の代理人が、楽曲は第三者によって作られていたことを明らかにしたためです)

■今週の注目記事

◎イタイイタイ病 企業動く(7/22夕刊)=環境面「えこ事記」。7月のテーマは「四大公害」です。
 富山県の神通川中下流域で起きた。体のあちこちが激しく痛み、骨がもろくなって簡単に折れる。「痛い痛い」という患者の訴えから名付けられた。厚生省は1968年、「カドミウムの慢性中毒で腎臓障害が生じて骨軟化症をきたし、これに妊娠、授乳、内分泌の変調、老化及びカルシウム不足などが誘因となって起きる」との見解を出す。神岡鉱山の排水を原因と特定したのだ。公害病認定第1号だった。裁判は患者らの勝訴となり、三井金属と被害者は協定を結ぶ。患者補償のほか、汚染田の復元や、公害防止協定による立ち入り調査権が認められた。調査に協力する畑明郎大阪市立大特任教授は「公害防止協定に基づき、対策を飛躍的に前進させた例は世界的にもない」と評価する。

ツイッター、聴覚障害者にも 要約筆記、瞬時に発信(7/21夕刊)
 耳の不自由な人に瞬時に文字情報を流す手段として、インターネットの簡易投稿サイト「ツイッター」を活用しようと、聴覚障害者支援のボランティアをしている男性が、パソコンで要約筆記した内容をツイッターに投稿できるプログラムを開発した。野外イベントなど広い会場での利用が期待されている。

遺族年金「男女差は違憲」 自殺教諭の夫が提訴へ(7/20夕刊)
 妻を亡くした夫より、夫に先立たれた妻に手厚い地方公務員災害補償法(1967年施行)をめぐり、在職中の自殺が公務災害と認められた女性教諭(当時51)の夫の元会社員(63)=堺市=が「遺族補償年金の受給資格に男女格差があるのは法の下の平等を定めた憲法14条に反する」と訴える行政訴訟を近く大阪地裁に起こす。「夫は仕事、妻は家事」との考え方に沿って男女格差が設けられた同法の違憲性を問う訴訟は全国初という。

ホームレスを考えた 中学生ら修学旅行で/紙上討論で(7/18)
 貧困問題が深刻になるなか、家がなく路上で暮らす「ホームレス」の人々について教室で取り上げる試みが始まっている。修学旅行で支援団体の夜間巡回活動に加わり、人のつながりを考えた岐阜県中津川市立第二中学校。「ホームレスになるのは自己責任か」をテーマに考えた神奈川県小田原市立白山中学校。ふたつの取り組みをみた。

水俣病認定訴訟 国の基準否定し原告勝訴 大阪地裁判決(7/17)
◎32年目 病床に吉報 「母の人生 報われた」原告の長女(7/17西部本社版)
国と熊本県、控訴の方針発表 水俣病認定大阪地裁判決(7/20夕刊)
非難の声上がる/国の水俣病基準控訴(7/21新潟版)
知事「国と連携」強調(7/22熊本版)
 最高裁で水俣病と認められた大阪府豊中市の女性(84)が、国と熊本県に行政としても認定するよう求めた訴訟の判決が16日、大阪地裁であった。山田明裁判長は争点となった現行の認定基準(1977年基準)について「医学的正当性を裏付ける証拠は存在しない」と否定。そのうえで女性の認定申請を退けた同県の処分を取り消し、水俣病と認めるよう命じた。国側は控訴の方針を発表した。

水俣病近畿訴訟、大阪地裁が和解を勧告(7/21大阪本社版)

「水俣病、触るな」中学生が発言 サッカー練習試合中に(7/16熊本版)
 6月上旬に熊本県芦北町であったサッカーの練習試合に参加した水俣市の男子中学生に、相手チームの県内の他市の男子中学生が「水俣病、触るな」と発言していたことが分かった。水俣市の葦浦博行教育長は「残念だ。県全体でもう一度、水俣病の教育を見直してもらいたい」と話している。

虐待児保護の情報もらす 自殺教諭遺族が市と市議を提訴(7/16大阪本社版)
 父親から虐待された女児の保護をめぐり、兵庫県三木市立小学校の校長(当時)や市議が、保護にあたった養護教諭のことを父親に漏らしたため嫌がらせを受け休職を余儀なくされたとして、養護教諭の家族が三木市と市議を相手取り、慰謝料など200万円の損害賠償を求めて神戸地裁に提訴した。三木市が15日、発表した。養護教諭は今年5月に自殺した。

知的障害者に施設職員が虐待行為21件 大阪・東住吉(7/16大阪本社版)
 大阪市東住吉区の障害者支援施設「今林の里」(上尾明施設長)で、2008~09年度にかけ、入所や通所で利用する知的障害者に職員が暴力を振るってけがをさせたり、暴言を吐いたりする虐待行為が少なくとも21件あったことが、市への取材でわかった。市が今年5月、施設の立ち入り検査を行い、確認した。施設はその後改善策をとって、虐待行為は止まったという。

■イベント
◎障害者とイベント 古本で支援を(7/22)→ウォーク&ランフェスタ2010
 難病や障害のある人と共にスポーツなどを楽しむイベントの支援に、いらなくなった本を役立てませんか――催しを企画する一般社団法人「ナンフェス」(東京都)が呼びかけている。
 このイベント「ウォーク&ランフェスタ」は、9月11日に東京都調布市の味の素スタジアムで開かれる。難病や障害のある人、ない人が一緒になってスポーツ、音楽、アートなどを体験し、難病や障害に対する理解を広げようというもの。昨年初めて開き、約6千人が参加した。
 開催費用は昨年が約1200万円。企業などからの寄付金を集める一方、多くの人の協力を募ろうと、古本を活用する仕組みを作った。
 本の買い取り販売をする企業「バリューブックス」(長野県)と提携。本を同社に送ると、同社が査定、買い取り金額がナンフェスに寄付される。ISBN(国際標準図書番号)のない自費出版などの本、百科事典、雑誌などは受け付けない。5冊以上は着払いで送ることができる。申し込み方法、詳しい内容は、ナンフェスのサイト(http://nanfes.jp/)に掲載している。問い合わせは同事務局(メールinfo@nanfes.jpまたはファクス03・3364・0515)へ。

■asahi.com>マイタウンから

【栃木】脳疾患克服で全国行脚の旅(7/15)
 2度の脳疾患を乗り越え、全国行脚を続けているという静岡市葵区の小川清さん(66)が14日、県庁で記者会見を開いた。小川さんは2002年に脳梗塞(こうそく)になり、04年には脳内出血で両脚がまひして歩けなくなった。しかし、スクワットや階段の昇降運動などのリハビリに励んで回復。05年8月から自費で全国をめぐる旅に出た。「リハビリをすれば、楽しい旅ができるんだと、脳疾患の患者に伝えたい」と話している。

【多摩】ハンセン病元患者の思い込めた歌と朗読(7/19)
 小金井市の劇団「NPO現代座」が23~25日、歌と朗読の舞台「遠い空の下の故郷(ふるさと) ハンセン病療養所に生きて」を同市緑町5丁目の現代座会館で上演する。劇団員が熊本県と鹿児島県のハンセン病療養所で聞き取った2人の女性の半生を朗読し、ふるさとへの思いを歌で表現する。

【神奈川】250円食堂が1年 脱・引きこもり、広がる支え合い(7/17)
 ネギトロ丼や野菜ごろごろカレーなど週替わりのランチが、年会費千円で1食250円。横浜などで「250(にこまる)食堂」が始まって1年たった。引きこもりの若者には調理の仕事、客には安く温かい食事を提供し、年会費は運営団体への寄付に回す。この一石「三」鳥の試みは知らないうちに世間を巻き込んでいる。

【神奈川】精神障害者の詩、アマ画家が絵(7/17)
 相模原市南区の市立桜台小学校内の桜台美術館で開かれている「詩と絵画のコラボレーション展」。精神障害がある人たちが書いた詩を題材に、アマチュア画家たちが描いた絵を同時に展示する作品展だ。

【山梨】入所者の用紙で勝手に投票容疑(7/15)
 中央市極楽寺の特別養護老人ホーム「らくえん」であった参院選の不在者投票で、入所者の投票用紙を使って勝手に投票したとして、県警捜査2課と南甲府署は13日、同ホーム次長(50)と、介護長(59)を公職選挙法違反(投票偽造)の疑いで逮捕した、と発表した。いずれも容疑を認めているという。

【石川】受け継がれる「いのちの作法」 羽咋で映画上映 25日(7/16)
 1960年代、国内で初めて乳児死亡率ゼロや老人医療費無料化を達成した岩手県西和賀町(旧沢内村)。村民の命を守るために力を尽くした当時の深沢晟雄(まさお)村長についての証言や、その理念を受け継ぐ若い世代の活動を記録した映画「いのちの作法」が25日午後2時半から、羽咋市鶴多町のコスモアイル羽咋で上映される。

【愛媛】犯罪被害者支援の自販機、売り上げ一部寄付(7/14)
 犯罪被害者らを支援しているNPO法人「被害者こころの支援センターえひめ」が13日、売り上げの一部が被害者支援金として同センターに寄付される自動販売機を、愛媛銀行研修所(松山市)内に設置した。側面には犯罪被害者らへ向け、「応援します」とのメッセージもある。

【熊本】ハンセン病支援者ら「医療刑務所保存を」(7/17)
 ハンセン病の国立療養所菊池恵楓園(合志市)の入所者や支援者らでつくる「菊池恵楓園の将来を考える会」などは16日、熊本市の幸山政史市長と会い、同園に隣接する旧熊本刑務所菊池医療刑務支所の保存活用に向けた署名活動への協力を求めた。市長は「ぜひ応援したい」と応じた。施設は、全国唯一のハンセン病患者専用の隔離刑務所。