おおいた木造建築ファイル 000

キャラハン邸 宣教師の指導で日本人が建てた本格的米国式住宅

 日本文理大学のキャンパスに立つ、2階屋の洋風住宅。明治時代に布教のため来日した宣教師、ウィリアム・ジャクソン・キャラハン氏の指導により日本人大工が建てたと伝えられる、当時の典型的な米国式住宅建築である。

 外観は白ペンキに塗られた下見板で、瓦葺の寄せ棟屋根からは、各部屋に設けられた暖炉に続く煉瓦造の煙突が立つ。鎧戸付きの上げ下げガラス窓も設けられている。
 内部は1階に居間、食堂、台所、浴室が配され、2階は寝室、子供部屋となっていた。もちろん靴のまま上がれる丈夫な板張りで、当時流行した「擬」洋風建築とは様相が異なる、本格的な洋風住宅である。

 杵築市に建てらていた建物だったが、空き家状態となり解体寸前の状態となったため保存が呼びかけられ、当時の文理大学学長が名乗りを上げた。
 1億円の費用をかけ修復、移築が行われた同住宅は現在、文理大学のキャンパス内で一般公開されている。
 
DATE
所在地/大分市一木 日本文理大学
竣工/1800年代
建物用途/資料館
構造規模/木造2階建・洋風瓦葺
延床面積/311.75u

見学料金/200円以上の寸志
MAP(Mapion)
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※このページは 大分大学 工学部 福祉環境工学科建築コース 木質構造研究室 の製作です
※記事・写真の無断転載・使用を禁じます ※2003年1月15日取材