【5月9日 AFP】テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2016)は8日、男子シングルス決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6-2、3-6、6-3で第2シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)を下し、5年ぶり2度目の大会制覇と、ATPワールドツアー・マスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)で歴代最多となる29度目の優勝を飾った。

 世界ランク1位のジョコビッチは、今シーズン5つめのタイトルを獲得し、対マレー戦ではここ13戦で12勝目、通算戦績では23勝9敗としている。また、クレーコートではマレーに負けたことがない。

 第1セットをわずか30分で先取したジョコビッチだが、第2セットではマレーにゲームの主導権を握られ、セットカウントを1-1とされる。

 迎えた最終セット、マレーはマッチポイントをしのぐと、続く第9ゲームで7度のブレークチャンスを迎えたが、最後はジョコビッチが6度目のジュースを制し、マスターズ1000の直近6大会で5度目の優勝を果たした。

 28歳でベオグラード(Belgrade)出身のジョコビッチは、次のイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2016)で優勝すれば、生涯獲得賞金が1億ドル(約110億円)を突破する。

 一方のマレーは、マドリード(Madrid)でのタイトル連覇に失敗し、世界ランキングでロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に次ぐ3位に後退。10年前のマドリード・オープンで初めて顔を合わせてから、32度目となる対戦でジョコビッチに敗れたことについて、「ノバクにとっては素晴らしい勝利だと思う。彼を祝福したい」と語った。

「マドリードではこの2年で、たくさんの成功を収めることができた。連覇できなかったのは悔しいが、今日は風向きが違った」

 ジョコビッチは、25本のウイナーと、同数のアンフォーストエラーを記録した接戦を振り返り「素晴らしい試合ができて良かった」とコメントした。

「大接戦を演じたアンディに祝福を。最終的に、たった数ポイントの差で勝敗が決まった」

「自分がどうやって勝利したのか分からない。でも、世界トップ選手と戦うときは、そういうことが往々にしてあるものだ。このチャレンジを乗り越えることができて、ただただうれしい」

(c)AFP/Scott WILLIAMS