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大山高原スマートIC 6月30日供用開始

2011年06月01日

 鳥取県伯耆町の米子自動車道大山パーキングエリア(PA)で整備が進む「大山高原スマートインターチェンジ(IC)」の供用開始が6月30日に決まった。国立公園・大山周辺の観光施設の周遊が可能になるほか、IC付近への企業進出の後押しなど、観光、産業両面で効果が期待されている。

整備が進む大山高原スマートインターチェンジ=伯耆町久古の米子自動車道上り線大山パーキングエリア

 スマートICは、高速道路に乗り降りできる出入り口。通常の料金所とは異なり、自動料金収受システム(ETC)を搭載した車両専用で、低コストで導入できるため各地に設けられている。西日本で13カ所目、中国地方では6カ所目。

 伯耆町が2009年4月に県にスマートIC整備の支援を要請した上で町が国に申請、6月に許可された。県が約3億8千万円、西日本高速道路と独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構が約5億5千万円を負担し、機器の設置やスマートICと幹線道路を結ぶ道路の整備などをした。

 大山PAは、米子ICと溝口ICの中間の、大山を間近に望む場所にあり、大山への観光客にとって絶好の立地。米子道利用者が大山PAと大山、溝口ICと大山を結ぶ道路を活用して、例えば溝口ICで降りて大山中腹の桝水高原や観光施設を回って大山PAから再度米子道に乗る周遊観光ができるようになる。

 同町観光協会は、観光促進の起爆剤にと、協賛施設を巡ると特典がある周遊を前提にしたスタンプラリーの実施を夏休みをめどに計画している。専用の台紙を提示して宿泊施設や飲食店を利用すると飲み物をサービスするなどの特典があり、利用した際に押されるスタンプを集めると抽選でプレゼントを用意する予定。

 同町商工観光課は「関西や山陽のサービスエリアにポスターやちらしを配るなどして県外に積極的にアピールしていきたい」と話している。

 スマートICは、大山PAから数百メートルにある「岸本工業団地」、約5キロの「大原企業用地」に進出する企業の利便性も高める。同町経営企画室は「本年度は、奨励金や補助金の見直しなどで進出企業への優遇制度を利用しやすくした。それに加えてスマートインターチェンジの供用開始によって企業進出に弾みがつけば」と期待を寄せている。

 大山高原スマートICの利用時間は午前6時〜午後10時。ETCを搭載した長さ12メートル以下の全車種が利用できる。30日午後3時の供用開始に先立ち、開通式典が予定されている。



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