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鳩菅かつてない溝 人事相談なし、与謝野氏入閣で決定的

2011年1月20日11時38分

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 菅直人首相と鳩山由紀夫前首相の関係がかつてないほど険悪になっている。今回の内閣改造・党役員人事で、首相が鳩山氏に事前に一切相談しなかったことに加え、首相時代の鳩山氏を「平成の脱税王」と面罵した与謝野馨元財務相を入閣させたからだ。

 「挙党態勢と言うが、自分の仲間だけで決めてしまう。枝野幸男幹事長は昨夏の参院選で負けたのに、その責任を忘れているのか。理解できない人事だ」。鳩山氏は16日、訪問中のインドで記者団に対し一連の人事を酷評した。

 鳩山氏の怒りの矛先は、人事の内容だけではなく、首相の態度にも向かう。首相は昨年12月31日、ハワイで冬休み中の鳩山氏に電話し、「帰国されたら、真っ先にお会いしたい」と面会を要請した。鳩山氏は「人事の相談か」と連絡を待ったが、その後、音沙汰はなかった。

 あげくの果てに、実母からの資金提供問題をめぐり、鳩山氏を国会で「母親に子分を養うお金をせがんでいる」と激しく攻撃した与謝野氏が入閣。いっそう神経を逆なでされることになった。

 1996年の民主党結党時には、菅、鳩山両氏が共同代表を務め、「鳩菅」時代と評された。鳩山内閣では菅氏が「盟友」として副総理で入閣した。だが、昨年9月の代表選前後に、鳩山氏が小沢一郎元代表の要職での処遇を求めたのに対し、首相は「脱小沢」を貫き、関係にほころびが見え始めていた。(ニューデリー=今野忍)

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