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NZ首相「倒壊ビル、警察が捜査」 刑事責任追及へ

2011年3月1日15時1分

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 【クライストチャーチ=塚本和人】ニュージーランドのキー首相は1日、朝日新聞記者の単独インタビューに応じた。先月22日の地震で倒壊し、日本人学生らが行方不明になっているカンタベリーテレビ(CTV)ビルについて、「警察が捜査を行うことになろう」と述べ、ビル倒壊について刑事責任を追及する意向を示した。

 また、「昨年9月の地震直後に市当局が実施した査察の実態と、責任の所在がどこにあるのかを明らかにしなければならない」と述べ、同国で最高レベルの独立調査組織「王立委員会」の設置も視野に入れ、原因調査を進める考えを示した。

 キー氏によると、CTVビルは1975年に建設。翌76年に同国の建築基準が改正された。新しい建築基準で建てられた周囲の建物に倒壊被害が少なかった一方で、このビルが倒壊した原因を明らかにする必要性があると強調。原因調査を通じて行方不明者の家族に真相を理解してもらい、国としても、今後の耐震政策にあたって多くを学ぶことができるとの見方を示した。

 キー氏は、身元確認の作業が遅れている理由について、特に同ビルでは倒壊後に火災が起き、遺体の搬出や確認作業が難しい点をあげた。行方不明者の生存については否定的な見方を示し、「数カ月ではなく、数週間以内に、一部の方の身元を公式に確認し、ご遺体をご家族のもとにおかえしすることは可能だと思う」と述べた。

 日本から渡航した行方不明者の家族によるビル現場への立ち入りが禁じられていることについては、安全性の観点からの措置だと強調。その一方で、「現場をご家族に公開し、そこで起こったことを理解してもらう機会を持つことは重要だ。個人的にも警察当局と協議し、公開する必要があると思う」と述べ、24時間以内には家族に公開できるとの見通しを示した。

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