【ラクイラ(イタリア中部)藤原章生】米地質調査所(USGS)によると、イタリア中部で6日午前3時32分(日本時間同日午前10時32分)ごろ、マグニチュード(M)6.3の地震があった。震源地はローマの北東約95キロで震源の深さは約10キロ。AFP通信などによると、震源地に近い中部アブルッツォ州ラクイラやフォッサなどで多数の死者が出た。マロニ内相は報道陣に死者数が50人に達したと話し、地元当局者は数千人が家屋を失ったと述べた。
ベルルスコーニ首相は同日、非常事態宣言を発令し、予定していたロシア訪問を取りやめた。日本の外務省によると、邦人の被害は確認されていない。
イタリアは地震国で、02年には南部モリーゼ州でM5.4の地震があり、建物の倒壊で幼稚園児ら30人が死亡した。80年11月には南部を中心とした強い地震で2500人以上が犠牲になった。ラクイラはルネサンス様式の聖堂などが残る観光地で人口約7万人。
毎日新聞 2009年4月6日 21時02分(最終更新 4月6日 21時51分)