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オバマ米大統領が就任、平和と団結訴え

米大統領就任式で宣誓するオバマ新大統領。右はミシェル夫人と子供たち(20日正午すぎ、ワシントンの連邦議会議事堂で)=小西太郎撮影
就任後、演説を行うオバマ大統領(20日午後0時15分、ワシントンの連邦議会議事堂で)=小西太郎撮影
オバマ米大統領の就任演説に聴き入る人たち(20日午後0時10分、ワシントンの連邦議会議事堂で)=小西太郎撮影
連邦議会議事堂前を埋めた大群衆=小西太郎撮影
大統領就任パレードで市民に手を振るオバマ夫妻(20日、ワシントンのペンシルベニア通りで)=ロイター

 【ワシントン=小川聡、本間圭一】米国のバラク・オバマ前上院議員(47)は20日午前11時半(日本時間21日午前1時半)から、ワシントンの連邦議会議事堂前で大統領就任式に臨み、宣誓を行い、第44代米国大統領に就任した。

 黒人の大統領誕生は、奴隷制など人種差別の過去を持つ米国史上初めて。就任演説でオバマ大統領は、金融危機やイラクやアフガニスタンでの戦争を踏まえ、「我々に必要なことは『新時代の責任』だ」と述べ、緊急の課題を乗り切るため国民に協力を要請。大統領はまた、「米国再生の仕事に着手しよう」とも述べ、ブッシュ共和党政権のもとで失墜した米国のリーダーシップの復活に取り組む姿勢を鮮明にした。

 大統領は演説で、経済情勢について、「大胆で迅速な行動が必要だ」とし、その具体策として、「太陽や風力や地力を活用する」と述べ、環境分野に予算を重点配分する「グリーン・ニューディール」の必要性に改めて言及。また、イラク問題については、「我々は責任を持ってイラクを国民に委ねる」と駐留米軍の早期撤退への意欲を示すとともに、アフガニスタンでの和平構築に力を入れる考えも表明した。さらに、核の脅威削減や地球温暖化対策にも取り組む考えを示した。国や宗教の違いによる対立にも触れ、人種や党派を超えた国民の団結の必要性を強調した。

 就任式は「自由の再生」をテーマに行われ、大統領は演説に先立ち、「奴隷解放の父」エイブラハム・リンカーン第16代米大統領が1861年の宣誓で使ったのと同じ聖書に左手を置き、「私、バラク・フセイン・オバマは、合衆国大統領の職務を誠実に遂行し、全力を尽くして合衆国憲法を維持、保護、擁護することを厳粛に誓う」と宣誓の言葉を唱えた。

 副大統領には、ジョゼフ・バイデン前上院議員(66)が就任した。

 就任式会場や引き続き行われるパレードルート周辺には、就任式史上最多の約200万人とも言われる市民が集まり、祝賀ムードに包まれた。反面、就任式を狙ったテロに対する厳重な警備態勢が敷かれた。

2009年1月21日02時28分  読売新聞)
特集 オバマ新政権 
就任式写真特集 
就任演説全文(英文和文対訳)
オバマ米大統領、就任演説 映像あり
   
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