発行日 : 2010年09月16日

全米の英知を結集。“無”常識に、革新的なサービスを実現させるインフラの開発を加速

Oklahoma Innovation Centerが9月16日から始動

Oklahoma Innovation Center

株式会社ウェザーニューズ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、局地的な気象現象を捉える「WITHレーダー」、超小型の独自観測衛星「WNI衛星」の打ち上げなど、従来のインフラや概念にとらわれないサービスを実現させるインフラ技術開発を積極的に行なっています。この開発を更に加速させ、また海運・航空・道路・鉄道など現在当社が重点事業として位置づける交通気象の企業サポーターからのニーズである、KAKUHO Assimilation注1やWITHレーダー高度化などを行うため、9月16日、アメリカ合衆国オクラホマ州に「Oklahoma Innovation Center」を設立、始動します。 Oklahoma Innovation Centerでは、これまでのグローバルセンター(日本)での取り組みに加え、竜巻の研究で最先端を行くオクラホマ大学を始め、気象、地象、水象、海象、宙象などの様々な分野において最先端な研究・開発を行う研究機関、学生、企業などの参加により、全米の英知を結集した、新たな価値創造につながる取り組みを“無”常識に行ないます。

全米の英知を結集し、“無”常識で行うOklahoma Innovation Centerでの取り組み

Oklahoma Innovation Centerでは、気象のみならず、地象、海象、水象、宙象の五圏を対象として、全く新しいサービスを実現する取り組みを行ないます。
「Join & Share(共に創造し、共有する)」という考え方で、竜巻の研究で世界の最先端を行くオクラホマ大学の参加を始め、当社の取り組みに積極的に参加する研究機関、学生、企業など全米の英知を結集し、以下のような研究、開発を行う予定です。

1)道路維持管理者向け「KAKUHO Assimilation」
冬期における山の合間からのゲリラ的な雪雲の流れ込みや、短時間の強雪、強風、雨・雪・あられといった事象は、道路の保全管理を行う事業者にとって大きなニーズであり、時々刻々と変化する実況を反映した目先数時間の予測は配備後の作業着手判断において重要な情報となります。 Oklahoma Innovation Centerでは、このニーズに応えるため、新たに「KAKUHO Assimilation」を開発します。
「KAKUHO Assimilation」は、現在観測されている各種データに、全国に展開が進むWITHレーダーの観測・解析結果、ライブカメラ画像、サポーターのウェザーリポートを加味した実況解析と予測結果をリアルタイムに情報化、安全・安心な社会インフラを支える道路保全作業の確実性、最適化に寄与します。

2)超小型の気象レーダー“WITHレーダー”の利用技術の高度化

超小型の気象レーダー

WITHレーダー

WITHレーダーは、ゲリラ雷雨やゲリラ雪、竜巻、突風など局地的な気象現象への安全対策が求められている道路、鉄道、航空を始めとする企業サポーターと共に発足した「交通気象を考える会」で生み出された、超小型の気象レーダーです。2009年より本格的に全国展開を開始し、現在約40箇所に設置。交通事業者の気象リスクを軽減する対応策情報の提供にも成功しています。
この取り組みを更に強化するため、「WITHレーダーの高解像度化」を行ない、より詳細に、そして確実に局地的な気象現象を捕捉します。

3)WITHレーダー世界展開のための新レーダーの開発
日本におけるWITHレーダーの成功例は、既にアジアの交通事業者を中心に広まっており、利用したいというという声も上がってきています。当社としてもWITHレーダーをアジア、そして全世界に展開したいと考えており、その実現のためにWITHレーダーのコンセプトである「短時間で局地的な気象現象を超小型のレーダーをネットワーク的に配置して捉える」を踏襲した、新たなレーダーの開発を行ないます。


これらの研究開発以外にも、オクラホマ大学と共同研究を行っている竜巻予測や、アメリカ版サポーター参加型の天気予報を一緒に創る取り組みなど、サポーターのニーズに応えるための革新的な取り組みを行っていく予定です。


注1)KAKUHO Assimilation
「KAKUHO」とは、WITHレーダーやサポーターからのウェザーリポートといった当社独自の情報をもとにして行う、目先3時間先までの予測のこと。「KAKUHO Assimilation」は「KAKUHO」を更に強化するもので、従来からある観測情報や、当社独自のライブカメラ情報などあらゆる情報を組み込むことにより、ゲリラ雷雨やゲリラ雪を始めとする予測が難しい局地的な気象現象を確実に捉える実況解析および予測を行う技術です。

株式会社ウェザーニューズ(東証1部 <4825>)について

世界主要国 / 地域に29の営業拠点を持つ、世界最大の民間気象情報会社。
海、空、陸のあらゆる気象現象の世界最大規模のデータベースを有し、独自の予報により、航空、海運、流通、自治体などの各業務の問題解決情報を提供している。
一般個人に対しては、携帯電話、インターネット、BSデジタル放送等のメディアを通じて、個人の生活を支援する各種情報を提供。