「R」10話

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※「R」コミック3巻収録 余談となるが、3巻の帯に描かれたラクスは、帯用の描き下ろし。 初版のみの限定なので、持っている人は大切に! ロウが海底でレアメタルを拾う話。 ここで拾ったレアメタルが、そののち150ガーベラに使われる。 レアメタルについては、ぬえ森田さんにお知恵を拝借し、いろいろ設定も作ったが、そこで出たアイデアを使うと、少し世界観設定を越える可能性があった。 この世界には、すでに装甲材としてPS装甲があるが、こいつは電力消費というマイナス要素があってはじめて成立している。 ただのレアメタルだとマイナス要素がないので、あとあと「なぜこれをPS装甲のかわりに使わないのか?」という疑問を出てくるだろう。 結局、「分かりやすい」方法として、ガーベラの製作技術と結びつけることで、「だから切れ味がよい」というシンプルな理由付けをした。 150ガーベラの能力はレアメタルの特性だけでは成立していない訳だ。 もちろん、これを開発していたザフトでは、別の利用法を考えていたと思われる。 なお、作中では「レアメタル」と呼んでいるが、実際には「稀少物質を含んだ合金」であり、「資源」と「技術」の両方を必要とする。 そのために「技術」だけ残されたザフトは、レアメタルの回収をしたがっているのだ。 それと「デルタ」では火星からレアメタルを運んできているが、この話に登場しているのとは別の金属。ただ「貴重な金属」というくくりでレアメタルと呼んでいる。 漁師の3人組はシナリオにはいなかった。 戸田先生のオリジナル。 レッドフレームサルベージタイプ。 グーンの装甲をかぶったレッドフレームは、キットを見た時からやりたかったネタ。 話をときた先生にしたら、わざわざプラモでかぶれるか実験した写真を送ってくれた。 単行本の巻末には、この設定画も掲載されている。 これは、設定画に感動し戸田先生が「せひ掲載したい」と言って実現したもの。 作中では使われていないギミックも、設定画にはある。 なお、設定を書いたのは町田氏だ。 警報機が作動しない理由については、戸田先生と議論になった。 私はスイッチの入れ忘れで良いと考えていたが、戸田先生は 「それでロウが死にかけるのでは、樹里が立ち直れない」と言って、 絶対に受け入れてくれなかった。 結局、議論の結果、コードに足を引っかけたことが引き金となるようにした。 水中でガーベラに切られた敵が、へこんで壊れるのは、水圧に耐えられなくなったからだ。 潜水艦を切るレッドフレームが「2枚おろし斬り」と叫ぶ。 これは戸田先生から、「毎回斬る時に違うセリフを叫びたい」とのオーダーをもらったからだ。 以後も可能な限り変えている。 水中でリーアムを助ける海神様。 実は、クジライ石と同じ宇宙生物(かもしれない)。 ぬえ森田さんと、クジラ石の設定について詰めていた時に、「骨格構造から地球上の生物に近い存在だと分かる。それが木星に化石になるほど前に到達していたなら、すでに生存に適した地球に降りている可能性が高い」 という話から産まれた。 この話を読んだときた先生から「大丈夫なんですか?」と聞かれたことを覚えている。 もちろん、大丈夫だ。(サンライズのチェックも通っている) なぜなら、これはクジラ石かもしれない生物なだけで、そうと断言していない。 つまり、正式な見解としては、「そうかもしれないが、違うかもしれない。答えは謎」なのだ。

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このページは、千葉智宏が2007年1月15日 00:07に書いたブログ記事です。

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