独ザールラント州議会選、与党CDU勝利も連立組むFDPは大敗

[ベルリン 25日 ロイター] 独西部のザールラント州で25日実施された州議会選挙で、メルケル首相率いる与党のキリスト教民主同盟(CDU)が勝利を収めた。しかし、連立政権を組む自由民主党(FDP)は議席獲得に必要な票も取れずに大敗したため、CDUは最大野党である社会民主党(SPD)との「大連立」を模索せざるを得なくなりそうだ。
公式発表によると、CDUの得票率は35.2%に達し、2009年に行われた前回をわずかに上回った。事前の世論調査ではSPDと大接戦を繰り広げていたが、SPDの得票率は30.6%にとどまった。
一方、FDPの得票率はわずか1.2%で、前回の9.2%から大幅に低下。議席獲得に必要な5%にも遠く届かなかった。
メルケル首相の側近は「連邦政府の連立政権は安定しており、(ザールラント州とは)状況が異なる」と述べ、連立政権に及ぼす打撃を和らげようと努めたが、今回の結果により、CDUが来年の連邦議会選挙で勝利を収めるには、連立の組み替えを迫られる可能性が出てきた。

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