中国が農産物価格操作取り締まる方針、反トラスト法違反の調査拡大へ

[上海 16日 ロイター] -中国国家発展改革委員会(NDRC)は低所得層の支援に向け、農産物の価格操作を取り締まり、反トラスト(独占禁止)法違反をめぐる調査を拡大する方針。
15日にウェブサイトに掲載された声明で明らかにした。
それによると、NDRCは中国の低所得者に過剰な影響を及ぼしているコモディティ(商品)である豚肉、肥料、綿、植物油、砂糖を調査するとしている。
また、価格補助メカニズムを強化し、物価上昇による低所得層への影響を軽減する。
中国は消費主導型経済へのシフトを図っており、独禁当局はこれまでに事業慣行が「不当に」高い消費者物価につながる可能性のあるセクターをターゲットにする方針を示している。
NDRCは過去数カ月間に独禁法違反の取り締まりを強化。8月には米ミード・ジョンソン・ニュートリションや仏ダノンなど粉ミルクメーカー6社に過去最高額となる罰金の支払いを命じたほか、国内宝石メーカーも反トラスト法違反で罰している。
NDRCはこれまでに独禁法違反をめぐる調査について、航空宇宙、化学品、自動車、通信、医薬品、家庭用機器の6分野に焦点を当てる方針を示している。

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