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テレビを消しただけで…「生活が楽しくなった」 ある離島の実験

テレビを消しただけで…「生活が楽しくなった」 ある離島の実験

Posted March. 18, 2008 03:03,   

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全羅南道莞島郡金日邑沙洞里(チョルラナムド・ワンドグン・グムイルウプ・サドンリ)莞島から、2時間の間に船を2回乗り換えなければならない離島・多浪島(ダランド)。

島民らが、ケーブルテレビの教育チャンネル「EBSテレビ」の番組『リアル実験プロジェクトX』の制作サイドの提案を受け入れ、今年2月4日から3週間にわたって島全体のテレビの電源を切った。制作サイドは、実験に参加した10世帯・28人の住民から同意を得て、テレビの前に監視カメラを設置し、テレビの画面に「視聴禁止」と書かれた紙をはり付け、3週間にわたってテレビを消したままにしてもらった(東亜日報・2月25日付を参照)。

その後、再び自由にテレビを見られるようになってから3週間が過ぎた現在、住民らは以前のように毎晩テレビの前に座って、ドラマについてばかり話しているのだろうか。ハンさんは首を横に振った。

「以前は、一日中テレビにかじりついていたが、今では里長のところのスンワンちゃん(4歳)と一緒に、村の図書館から借りて来た童話の本を読むのが楽しみ。妻も文章を読むのが苦手だったが、一緒に勉強するようになってからはすっかり乗り気だよ。どちらかというと、私たち夫婦は目がよくないから、文字が大きい童話のほうが良いね…はっはは」

「テレビを消す実験」が行われた後、人生が変わったのはハンさんとチェ・スンワンちゃんだけではない。実験終了から10日後の6日、実験参加者のうち成人26人を対象にアンケート調査を行ったところ、大半が新聞や読書、夫婦間の対話、宗教活動が増え、精神的に豊かになっていると感じていることが分かった。

新聞の場合、実験前には読まないと答えた住民が92.8%(24%)に達したが、実験後には57%(15人)に減っており、週に1、2日は読むと答えた人は7%(2人)から35%(10人)に増加した。夫婦間の対話も増えた。

「対話の時間がほとんどない」という回答は、実験前に8人だったのが、実験後には1人もいなくなった。対話が生活化した、という回答も14%(4人)から35%(10人)へと増えた。

多浪島の里長、チェ・デムンさん(56)は「テレビに向けていた視線を妻に向けるようになってから、改めて妻の美しさに気づいた。夜にはお互いの顔にパックをし合ったりしてるんだ…普段の生活がより楽しくなった」と笑顔で話した。



sohn@donga.com