朝日新聞社が有料課金事業を拡大、「WEB新書」創刊


 朝日新聞社は21日、新聞や雑誌のコンテンツを販売するサイト「Astand(エースタンド)」において、ニュース解説や特集記事をまとめた「WEB新書」の販売を開始した。朝日新聞社のほか、大手出版社や通信社の商品を扱い、Webコンテンツの有料課金事業の拡大を図る狙い。

 WEB新書は、調査報道や注目ニュース解説などを3000~5000字程度にまとめた商品。縦書きと横書きの切り替え、自動での文字送りなど、PCで快適に読書ができるように工夫したという。創刊時はPCのみの閲覧に限られるが、今後はモバイル端末などの複数デバイスでの閲覧にも対応するとしている。

 まずは「ネット生中継とツイッター」や「職場を去るという決断」など、朝日新聞社や講談社、時事通信社、ダイヤモンド社、文藝春秋などが提供する34商品を用意。今後は、「政治・国際」「経済・雇用」「社会・メディア」の3分野を中心に、毎月数十点を追加する予定。6月末までは創刊記念価格として各105円で販売する。決済はクレジットカード。

 AstandではWEB新書以外にも、朝日新聞校閲センターの記者が執筆する「ことばマガジン」(月額525円)、朝日新聞編集委員の講演録をまとめた「高橋牧子のファッショントレンド分析2010秋冬」(2100円)の販売を開始。Astand販売商品については、「アサヒ・コム」の集客力を活用し、関連するニュース記事にリンクを表示して購買を促進する。

 朝日新聞社は、「Astandを広く社外のコンテンツ提供者にも開放し、社内外の価値あるWebコンテンツを幅広く提供する課金ポータル事業を展開する」とコメントしている。


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(増田 覚)

2010/4/21 15:42