北海道を襲った大地震から2日、依然として厚真町では行方不明者の捜索が続いている。全道295万戸の停電も徐々に解消しつつあるが、完全復旧にはまだ時間がかかる。そんな中、地場コンビニのセイコーマートが迅速な食料供給など市民の生活不安を和らげる素早い対応をしている。IMG_7598(写真は、2013年7月に安平町と締結した緊急時支援協定。左が丸谷智保社長、右は瀧孝前町長)

 セイコーマートは、東日本大震災の際にも、一部で関東の店舗や工場で被害を受けた経験があり、その際の被災者への救援物資輸送や店舗の運営をどう緊急時に切り替えるについて実体験がある。

 その経験から、BCP(事業継続計画)の重要性を認識、2016年11月には釧路市にあった旧釧路配送センターを内陸の釧路市阿寒町下舌辛(しもしたから)に移転新築した。新センターは、内陸へ25㎞入ったところにあり津波の心配は少なく、道東道阿寒ICに直結、釧路空港からも15分の距離にある。

 ここには、自家発電設備(330KV)を2台配備。敷地には3万5000㎘のA重油タンクがあり停電になっても最大で20日間は稼働を続けられる。また、自前の給油スタンドも持ち常時使用する40台のトラックがセイコーマート店舗とセンター間を3週間往復できる。

 こうした危機管理は徹底している。今度の大地震があった安平町とは2013年7月に緊急時支援物資協定を締結、昨日はその救援物資が安平町に届いた。また、救援活動を行う自衛隊への食糧救急協定も締結しており、自衛隊への食糧供給も行う予定だ。

 地震が起きた6日も全道約1100店舗のうち50店舗以外は営業、ホットシェフではスタッフ総出で温かいおにぎりや惣菜を提供、さらにオフラインのレジなども使って食料を求める客の迅速対応も行った。
 全戸停電で予期せぬ生活を余儀なくされた道民の不安を解消する地場コンビニ、セイコーマートの底力が発揮されたといえる。



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