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AC「機動戦士ガンダム U.C.カードビルダー」先行プレイレポート

4年ぶりに復活する、カードを使ったモビルスーツバトルが2月25日より先行稼働!

2月25日先行可動(3月本稼働予定)

プレイ人数:1人(オンライン通信プレイ時:2人)

 バンダイナムコエンターテインメントは、トレーディングアーケードカードゲーム「機動戦士ガンダム U.C.カードビルダー」を、2月25日より全国の特定店舗にて先行稼働する。それに先駈けて、ゲームメディアに向けた先行体験会が開催された。

 「機動戦士ガンダム カードビルダー」シリーズは、ゲームプレイ時に入手できるトレーディングカードでデッキを組み、筐体に置いたカードを動かしてプレイする。前作にあたる「機動戦士ガンダム 0083 カードビルダー -両雄激突-」のネットワークサービスが終了して以来約4年ぶり、新作としては約9年ぶりにアーケードに復活する。

 今回の体験会では、先行稼働時の内容と同等の完成バージョンを、カードの実物を使用してプレイできたので、気になるゲーム内容と、そのプレイレポートをお届けしたい。

【機動戦士ガンダム U.C.カードビルダー 稼働版ムービー】

戦略性が大幅に上がり、ガンダムファンがより楽しめる内容へと進化

 「機動戦士ガンダム U.C.カードビルダー」は、ゲームプレイ時や別途販売されるスターターパックから入手できるトレーディングカードを使って、所定のコスト内でデッキを組んでモビルスーツ部隊を編成、筐体の盤面に置いたカードを動かすことで操作できるモビルスーツを敵のモビルスーツと戦わせるという、アクションとRTSを融合したようなゲーム性を持っている。

 カードには「機動戦士ガンダム」シリーズに登場するモビルスーツなどが描かれた「メカニックカード」と、パイロットなどが描かれた「キャラクターカード」の2つのカテゴリがあり、これらを1枚ずつ組み合わせてゲームに登録することで、それが1つの「ユニット」となり、ゲーム画面にはそのパイロットが搭乗したモビルスーツが現われるという仕組みだ。

下画面のタッチパネルにカードを置き、それを動かして画面のモビルスーツを操作する

 その最新作となる本作も、過去のシリーズと基本ルールは同じながら、いくつかの新要素が追加されたことでゲームの戦略性が大幅に上がり、さらにガンダムシリーズのファンも大いに楽しめる内容へと進化している。

 最新作の発売にあたり、一新されたのがゲームの筐体だ。前作まではガンダムとシャア専用ザクの上半身があしらわれた巨大なメインモニターに複数のサテライトという大がかりな筐体で、大型店舗でないと設置しにくい仕様だったが、今回は小規模店舗にも導入しやすいサイズで、プレイできる機会も増えるのではないだろうか。

 そんな筐体にHDワイドモニターとともに備えられたのが、カードを置いて動かす盤面となる下画面を兼ねたタッチパネルだ。ここにはカードの読み取り時やゲーム中の状況によって情報が映し出されるほか、タッチ操作にも対応しているので、メッセージ送りや攻撃モードの切替、後述するアシストユニット部隊の選択などを全てこの上で行なえるようになっている。

ボタンは右側にあるもののみで、選択や決定の操作はタッチパネル上で行なえる

 ゲームプレイで使用するユニットは、前述のように2枚のカードでプレーヤーが操作するメインユニットを最大3組まで編成できるようになっている。登録後はキャラクターカードを最大3枚を置いて動かすことになるが、慣れないうちは両手で1枚ずつ操作できる2組が確実かもしれない。

 ゲームが始まると画面内のモビルスーツがカードに合わせて動き、その前方に半透明の攻撃エリアが展開される。その中に敵ユニットを入れてロックオンすると、基本武装での攻撃が自動で行なわれ、それを続けているとより強力な「ストライクアタック」や「ストライクオペレーション」を使った攻撃も行なえるようになる。これによって敵ユニットにダメージを与えていくのだ。

 敵ユニットにダメージを与え続けて撃破することができれば、敵軍の「戦力ゲージ」がそのユニットのコスト分減少していき、それを0にするか制限時間終了時に戦力ゲージが多ければ勝利となる。

【U.C.カードビルダー】
扇形や正方形の攻撃エリアに敵を捉えていく。敵の攻撃エリアは見えないので、モビルスーツの向きなどで把握するのだ
ストライクオペレーションは、条件を満たして敵をロックオンし続けてボタンを押すと発動する。発動時は、互いにアシストユニットを選択し、援護を得られる
ストライクオペレーションが発動すると、ストライクアタックよりも長めのカットインムービーが展開する

 ルール自体は決して複雑ではなく、ここまでの流れを理解していればそこそこに戦えるが、そこにいくつかの戦略を組み込むことで、駆け引きは奥深いものとなっていく。

 その筆頭となるのが「アシスト部隊」の存在だ。これはその名のとおりメインユニットの攻防をアシストするユニットのことで、役割が異なる「トルーパー」と「ストライカー」を1つのメインユニットに対してそれぞれ1ユニットずつ設定することができるというものだ。

 これらのアシスト部隊は、役割によって使いどころがある。トルーパーはバトル中に呼び出すことで、フィールドで一緒に攻撃を行なってくれるユニットで、カードのスキルによっては、呼び出している間メインユニットに対して特別な効果をもたらしてくれるものもある。トルーパーに設定したアシストユニット部隊は、タッチパネルの右にあるアイコンをタッチすることで呼び出し、一定時間が経過すると離脱、さらに一定時間のリロードが完了すると再び呼び出せるようになっている。

 一方のストライカーは、大技のストライクオペレーションを使った攻防時に援護に加わるユニットだ。ストライクオペレーションとは、敵軍への攻撃が成功すると上がっていく「戦術レベル」によって付与されるTP(戦術ポイント)を消費してくり出す強力な攻撃で、このときにストライカーを呼び出すことで、攻撃力や命中率を上げられるというものだ。

 ゲームがガンダムシリーズということで、ユニットの組み合わせによっては特別な演出が挿入されることもある。今回の取材では、3機のドムによる「ジェット・ストリーム・アタック」や、複数の水陸両用モビルスーツによる「ジャブロー攻略隊」などを確認しているが、組み合わせはまだまだたくさんあるようだ。

 なおストライカーは、敵がストライクオペレーションを発動したときに選ぶことで、ダメージや命中率を下げる援護防御も行なってくれる。

こちらはチュートリアル時のカード登録画面。こちらはスターターパックの組み合わせで、ファ・ユイリィとメタスはスターターパックのみのカードとのこと
タッチパネルの左側には、各ユニットの攻撃モードが表示され、タッチで変更が可能。「ATTACK」、「BLITZ」、「CRUSH」、「DEFENSE」があり、相性もある
今回のプレイ時に入手できるカードの一部がこちら。イフリートやペイルライダーなど、ゲーム作品に登場した機体なども見える

 本作はタイトルに「U.C.」とあるとおり、「機動戦士ガンダム」シリーズの宇宙世紀をバックストーリーとしている。稼働時にカードはスターターパックも合わせると全140種が用意され、稼働時に登場するモビルスーツやパイロットは「機動戦士ガンダム」から「機動戦士ガンダムUC」までの時代をカバーしていて、前作以上にバラエティに富んだユニットを作れるようになっているのが嬉しいところだ。

 もちろん原作に沿った「メカニック+キャラクター」や「ユニット+ユニット」などの組み合わせによって、特別なスキルやストライクオペレーションなども発動できるようになり、さらに「オレが考えた最強のモビルスーツ部隊」なども編成することもできるだろう。コストが許す範囲ならば、最大でメインユニット3組、アシストユニット18組の合計21組(使用カード数42枚)の大部隊を編成することも可能で、将来的な展開も大いに期待ができる仕様だ。

 筆者も初代作品となる「機動戦士ガンダム 0079カードビルダー」の頃にプレイをして以来だったのだが、3段階あるチュートリアルによって、基本的な感覚は比較的すぐに思い出すことができた。本作では前述のアシスト部隊の導入や攻撃モードの4すくみなど、新たに覚えることはいくつかあるものの、それは手持ちのカードが増えていく過程で覚えていけばいいだろう。

 なお、前作までのカードは使用できないので、今回はプレーヤーとしてのスタート地点が全員が同じところにある。また2月13日、14日にはnamcoラゾーナ川崎店、namco梅田店で「先行トライアルイベント」が開催される。お近くにお住いの方は覗いてみるのもいいだろう。「先行トライアルイベント」の詳細は本作公式サイトをチェックしてほしい。

【U.C.カードビルダー】
順にスーパーレア、レア、アンコモン、コモンのカード

プロデューサー安田直矢氏ショートインタビュー

――稼働直前となりましたが、まずは本作の見どころから教えてください。

「機動戦士ガンダム U.C.カードビルダー」プロデューサー安田直矢氏

安田氏:何よりもまずは宇宙世紀全体が舞台になっているという点ですね。この第1弾では、シリーズ12作品のカードが登場するんですが、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」「機動戦士ガンダムF91」など、まだ参戦してない作品もありますし、今後それらの作品からも参戦できるような、長いスパンでの展開を考えています。

――今回カードは138種類ということですが、当然12作品に登場するキャラクターはこれだけではないですよね。

安田氏:もちろんです。実は今回、一部の主役級のメカやキャラ以外のカードは複数収録していません。それを差し引いたとしてもまだまだモビルスーツやキャラクターはいますからね。まだお約束はできませんが、カード追加をできるなら夏と冬頃に、新カードも追加していきたいと考えています。

――カードのイラストは描き下ろしなんですか?

安田氏:はい、一部メカニックカードはすべて描き下ろしで、キャラクターカードも大半のカードが全て描き下ろしですね。仕様もレアリティごとに異なるものになっています。集めることも楽しんでいただけると思います。

――今回はバンダイナムコスタジオとフロム・ソフトウェア、そしてバンダイナムコエンターテインメントの3社共同開発ということを伺いましたが、その経緯はどこにあったんですか?

安田氏:フロム・ソフトウェアさんとは過去に「機動戦士ガンダムUC」や「Another Century's Episode」などでガンダムコンテンツをご一緒に開発させていただいた経緯がありまして、それがきっかけでした。

 今回フロムさんには企画と開発をお願いしていますが、バンダイナムコスタジオがアーケードゲーム目線のディレクションや筐体の設計開発を行ない、弊社がプロデュースするというイメージで進めてきました。

――このゲームを始めてプレイするという人に、簡単なアドバイスをお願いします。

安田氏:まずは、いかにして敵にダメージを与ていくかに集中してもらえたらなと思います。敵への攻撃方法は3ステップあって、まず最初は攻撃エリアの中に敵を入れるということですね。続いてはストライクアタックで、エリアの中に入れ続けることでゲージが溜まって出せるようになります。

 そして最後に、攻撃を続けたことで溜まったTPを使ってストライクオペレーションを発動して、アシスト部隊とともに最強の攻撃を加えるというステップです。まずはこの流れをしっかりと掴むことで、確実に敵にダメージは与えられると思います。

 そこからさらにプレイが上手くなってくると、攻撃モードの切り替えやトルーパーの呼び出しなど、タッチパネルによる操作を意識していくというイメージですね。

――稼働に向けて、今のお気持ちを聞かせてください。

安田氏:昨年夏にαロケテストで始めてお客様にお披露目して、そこからいろいろなご意見をいただきながら開発を続けてきて、稼動後もできる限りそれを反映させつつ、5年、10年と続けていくつもりでいます。

 2月25日の稼働日には、まずチュートリアルをじっくりプレイしていただいて、内容をしっかりと理解していただければ、恐らく長いおつきあいができるゲームだと思いますので、ぜひ先行稼働店をチェックしてプレイをしていただければと思います。

(稲元徹也)