童夢S103
童夢とストラッカ・レーシングは、共同で進めてきた童夢S103による2014年 ルマン24時間レースへの参戦計画を断念することを発表した。

ストラッカ・レーシングは、今週スパでのテスト中にクラッシュを喫してクルマを破損。ストラッカ・レーシングと童夢は、6月1日に開催されるル・マン24時間レースのテストデーまでに童夢S103の修復が間に合わないと判断した。

「初日の走行中にオー・ルージュで起こった。あそこでコースを外れたら、ダメージを受けてしまう」とストラッカ・レーシングのチーム監督カール・パットマンは述べた。

「その時はダニー・ワッツがドライブしていたが、彼は無事だった。だが、我々には車両の評価し、修復し、スペアパーツを用意する時間が足りない。タイトなプログラムだったし、このウィンドウ内では戦えるチャンスはなかった」

チーム代表を務めるニック・レベンティスは「ストラッカ・レーシングは、主催者、テクニカルパートナー、そして我々のファンに、このタイミングでル・マン24時間の参戦を諦めることを謝罪したい」と述べた。

「全員がこのマシンを必要なところまで到達させるために疲れを知らず働いてくれただけに、今年参戦できないことを本当に申し訳なく思っている。我々には、このプロジェクトに関わる全員に成功を届ける義務がある」

童夢は、このようなトラブルを予測できなかった経験不足が原因であると反省の弁を述べた。

「童夢としては初めての試みとして、日本で設計してヨーロッパで製作していた童夢S103ですが、設計が遅れた上に製作上でも様々なトラブルが続出し完成が遅れていました」と説明。

「その上、シェイクダウン後もトラブルが続いて充分なテストが実施できなかった事から、ストラッカ・レーシングとしては、このままでは満足のいく状態でのルマン参戦は難しいと判断して中止を決定しました」

「主として部品単位のトラブルが中心ですから間もなく収束すると思いますので、 童夢とストラッカ・レーシングでは至急に熟成を進め、適当な時期からWECへの参戦を開始する予定です。」

「今までの密接な関係の外注先と異なり、ほとんどが初めての取引先となった今回の車両開発ですが、ひとえに、このようなトラブルを予測できなかった我々の経験不足が原因であると反省するとともに、中止の決断のやむなきに至ったストラッカ・レーシングとご期待いただいた関係者の皆様に深くお詫びを申し上げます」

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カテゴリー: F1 / ル・マン24時間レース