脳と発達
Online ISSN : 1884-7668
Print ISSN : 0029-0831
ISSN-L : 0029-0831
アポトーシスの分子機構
太田 成男石橋 佳朋
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 31 巻 2 号 p. 122-128

詳細
抄録

アポトーシスは細胞が縮小していく細胞死として発見され, それが遺伝子のプログラムによって能動的に進行する.アポトーシスは生体制御や生体防御機構として働き, 個体の維持には必須なプロセスである.アポトーシスのシグナルの伝達, 制御, 実行について関与する因子が同定され, その分子機構も詳細に論じられるようになった.アポトーシスのシグナル伝達には蛋白問の相互作用によって伝えられる機構とミトコンドリアシグナルが発せられる機構がある.Bc1-2ファミリー蛋白はアポトーシスを制御する.最終的にアポトーシスを実行するのはカスパーゼファミリーという蛋白切断酵素群であり, カスパーゼ自身も前駆体が切断され活性化される.

著者関連情報
© 日本小児小児神経学会
前の記事 次の記事
feedback
Top