化学と生物
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解説
塩分の過剰摂取と高血圧の関係
下澤 達雄穆 勝宇藤田 敏郎
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2012 年 50 巻 4 号 p. 250-254

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抄録

塩分摂取により高血圧が発症するメカニズムには遺伝的背景,ホルモン環境,腎機能などが関与することが知られていたが,最近,β2アドレナリン受容体刺激を介してヒストンがアセチル化されることが明らかになり,その結果グルココルチコイド受容体の作用が亢進し,腎臓でナトリウムを再吸収するチャネル (NCC) の発現が亢進することがそのメカニズムの一つであることが示された.得られた成果がエピジェネティクス制御を介した新たな治療法の開発につながることが期待される.

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© 2012 by Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
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