2007 年 40 巻 1 号 p. 22-26
一夜漬タイプの糠床を調製して,野菜類を原料に糠漬け試験を行なった。その結果,糠漬けは甘味系遊離アミノ酸組成含量やGABA等の増加で総遊離アミノ酸含量が約3倍に増加することが分かった。におい識別値ではにおいの質において,新米糠床と古米糠床で差異を認め,糠床および糠漬けのフレーバーへの影響が示唆された。遊離アミノ酸組成含量とにおい識別値の関係を,相関行列と主成分分析により明らかにした。官能検査では,新米糠漬けは,味および香気で有意に優れることが示された。特に遊離アミノ酸は増加が顕著であることから,その効能が期待される。