「怪しげな面々」
ここに挙げた写真の数々は、いずれも奇怪至極なものが写り込んでいます。
左上の写真は、背中にヘンテコなものを背負った、それも体毛の無い不気味なマウス。
このマウスを作ったのが、右上写真の中央に陣取るチャールズ・バカンティそのひと。
「つぶやきの部屋25」の右上の写真(2009年4月、短期留学の延長が決まった直後に
米マサチューセッツ州ボストンで撮られたもの)と較べると小保方女史が妙に畏まって
いるので、短期留学した(2008年9月)直後のもののようです。この写真は、向って左
端に写っている太っちょの大和雅之氏(東京女子医大教授)が、そのツイッターで紹介
したもので、「チャックヴァカンティとハーバードファカルティクラブで会食。おなか
いっぱいです。右は小島先生と小保方ハルちゃん。」とコメントが付けられています。
バカンティの1stネームを「チャック」と呼ぶほど親しい間柄なんですね。
これをアップしたのは、「2014年3月15日(土)15:11:20」となっていますが、この
頃にはSTAP細胞は疑惑の渦中にあり、大和氏本人も2月に行方知れずとなり、その
後脳梗塞で入院となっているので、誰がどのような思惑でもって掲載したのでしょうか。
うーむ、謎ですね。なお現在、このコメントは削除されていて、写真はモザイク加工さ
れています。
ハーバードファカルティクラブとは、同大学の教職員用の社交場のこと。
左下の写真は、大和氏、小島氏(バカンティ研究チームの一員、医師)、常田氏(早稲田
大学での指導教官)に伴われて小保方女史が若山研を訪れた2010年7月のときのもの。
「万能細胞大発見の舞台裏」なんてキャプションが付けられていますが、「発見」のとこ
ろは「捏造」と書き換えなければなりません。
右下の写真は、『日経サイエンス2015.03』に掲載されていた、小保方研の冷凍庫に残され
てあった謎の細胞の入ったチューブ。大量に見つかったうちの一部。問題のチューブは、
「129/GFP ES」と手書きのラベルが貼ってある右から3本目、4本目のもの。
冷凍庫にあったのは、すでに帰国した留学生が作製したES細胞のチューブ80本(まと
めて箱に入っていた)と、細胞の入った100本を超えるチューブ(中身が分かるものも
あれば、よくわからないものも多かった。後者の1つが問題の「129/GPS ES」)。
いずれも怪しげなものばかりですが、目を凝らして見れば「化け物の正体見たり枯れ尾花」。
詳細は、コメント欄で。
ブログトップへ戻る
なのに調査委の報告書では、“小保方氏がさまざまな系統の細胞を寄せ集めてサンプル調整をしたことは
自明”としたにも係わらず、“「『条件を揃える』という研究者としての基本原理を認識していなかった
可能性が極めて高く、意図的な捏造であったとまでは認定できない」とした。”
前段と後段が矛盾しているよね。
『日経サイエンス』は、小保方女史は条件を揃えることを認識していたように見えるとして、
“小保方氏がサンプルを出したのは、全部で7回。最後の3回は若山研が山梨大学に移転したあとで、CDB
では「若山マウス」の入手が困難になってからだ。だが、NGS解析(次世代シーケンサーデータによる解
析。「団塊の世代雑感(236-64)」参照*)に出されたサンプルのうち、STAP細胞やSTAP幹
細胞、FI幹細胞はもちろん、ES細胞や桑実胚などの比較対照のために出された細胞もほとんどが「若山
マウス」の細胞と記載されている。小保方氏は、条件を揃えることを「理解していた」はずなのだ。”
と述べています。
小保方女史がネイチャーからの要請により(2013年5月~8月に取得したとされている)NGSを公開した
のですが、それらは、比較のための細胞の一部を除いて、全て若山マウスとしていたのです。しかし、実際
はこれまで見てきたように別のES細胞などを様々な細胞を使っていたのですから、明らかに細胞を使い分
けていたにもかかわらず、論文上は条件を揃えていた。つまり意図的な捏造であったことは確かなのです。
大田氏が話したように、置き忘れたのかも知れないし、最初に語った「すべて運び出したはず」かも知れな
い。でも後者の場合には、「在籍中に若山研のメンバーに渡した記憶が無い」かも知れないけど、運び出す
以前に若山研以外の誰かに渡したかも知れない。
いずれにせよ、そのES細胞がSTAP細胞として使用されたことは確かなのだから、誰かが小保方研の冷
凍庫に隠していたこともこれまた確かなこと。
そして、それを隠した者は2005年当時の事情に疎いことも確か。たとえその事情に通じていたCDB内部の
誰かが、冷凍庫に隠した者に手渡したとしても、まさかそれが解析される(正体が明かされる)ような事態
に至るとまでは想定していなかっただろうし。
ま、どういった経路を辿ったかハッキリ分からないまでも、若山研の冷凍庫から一時間借りしていた笹井研
の冷凍庫へ、そして最後に小保方研の冷凍庫に収まったことだけは確かなことなのです。
表向きの実験成功は若山研のときだけ。笹井研のときにはどのような補足実験がなされたのか明らかにさ
れていない。したがって、若山研以外のところから小保方研へは考えられず、若山研の冷凍庫に隠し持た
れていたものが小保方研に移ったと考えるのが自然。
依然として若山氏を疑う者がいるようですが、若山氏が大田氏のES細胞を使ってインチキをしたのであ
れば、それを持ち去ればよいのに、何故小保方研にわざわざ隠す必要があるの。小保方女史に罪を着せる
なんていうのは後付の理屈と云うもの。小保方研閉鎖直前(3月12日)のチューブも見つかっている以上、
冷凍庫が開かずの間でなかったことは確か。小保方女史だって、身に覚えのないチューブが見つかれば廃
棄するか、申し出るはずなのにそれをしていない。第一、ラベルの手書き文字、全部同じ筆跡だからね。
たはっ!
ま、実行犯が小保方女史であることに間違い無いですが、その複雑なカラクリは彼女の粗雑な頭では考えら
れそうもありません。かならずそのシナリオを書いた者がいる筈なのです。
(続く)
去られていた「大田マウスES1」が突然にSTAP細胞として出現したのです。
前述したように、最初の成功では中国からの留学生がシャーレ―ごと渡したものを使用している。
しかし、その2月ほど後に若山氏が作製したSTAP幹細胞は、別のES細胞(「大田マウスES1」)だっ
た。
つまり、最初の成功時に大田マウスES1があれば、それを使った筈なのに、シャーレ―ごと、ES細胞を
切り分けることができずに、1回こっきりで使わざるを得なかったのは、大田マウスES1を入手できていな
かったからということになる。
なぜ試したかと云うと、急ぐ必要があったのでしょうね。若山氏を急ぎ取り込む必要があった。キメラマウス
を作ってもらう必要があった。なぜなら、その翌年(2012年4月)にネイチャーへ論文を投稿する必要があっ
たから。特許が絡んでいるから、急ぐ必要があったのです。
“英科学誌ネイチャーに、「体細胞を刺激によって初期化し、新たな万能細胞を作製した」とする最初の論文
が投稿された。「新たな万能細胞」の名称は「Animal callus cells(動物カルス細胞)」だった。主に小保
方氏が執筆してバカンティ氏が校正し、筆頭著者は小保方氏、責任著者はバカンティ氏だった。若山氏や小島
氏も共著者に名を連ねた。”(『捏造の科学者』)
カルス:細胞を培養してできる不定形の細胞塊。
この論文は不採択となります。
その後も、同年6月に米科学誌セル、7月に米科学誌サイエンスと、一流誌ばかりを選んで、ほぼ同じ内容の
論文を投稿するも、いずれも却下された。そして論文執筆の達人(笹井氏)をやがて取り込むことになる。
“四月二十四日には、ハーバード大学が中心となり、バカンティ氏、小保方氏らを発明者とする米国特許の仮
出願もなされた。(中略)米国の仮出願とは、技術開発の過程で、完成できた部分ごとに書類を米国特許庁に
提出すれば、その日が審査の優先日として認められる制度だ。(中略)本出願の内容を他国で権利化する際
も、最も早い仮出願の日が優先日と主張できる。明細書など書類一式をそろえた本出願はそれから一年以内
にすればよく、権利期間は本出願の日から二十年間となる。完成した部分から優先日を確保するのに都合の
よい制度と言える。”(同)
と、ちゃっかり2012年4月24日に特許の仮出願をしていた。 出願者はバカンティ氏が所属するブリガム・アン
ド・ウィメンズ病院、理研、そして東京女子医大。
ま、iPS細胞だって、セル誌に論文を発表(2006年8月25日)する以前の2005年12月13日には国内に特許出
願(国際特許出願は2006年12月6日)しているし、今では当たり前になっているようですが、両者で明らかに
違うのは、iPS細胞と違ってSTAP細胞は捏造の産物であったこと。
(続く)
のこと。
小保方女史が理研のユニットリーダー着任早々の成果。
アーティクルの責任著者:小保方女史、バカンティ氏。共著者として丹羽氏(理研)、小島氏、大和氏。
レターの責任著者:小保方女史、若山氏、笹井氏。共著者として丹羽氏。
「団塊の世代雑感(236-62)」に書いたように、小保方女史が渡米(2013年1月)し、笹井氏の腕前(ア
ーティクルの出来栄え)をバカンティに見せて、レターまで書かせようと企んだのだよね。そのための飴玉も
忘れてはいない。
その直後のこと。3月13日に二度目の米国仮出願がなされ、
“仮出願から一年後の二〇一三年四月二十四日には、米国特許庁への本出願の代わりに国際出願も行なわれ、
笹井氏も発明者に加わった。”(『捏造の科学者』)
「団塊の世代雑感(236-67)」に文藝春秋9月特別号「小保方晴子 三つの顔」を紹介しましたが、
仮出願では保護したい内容をザックリ書いておけばいいのですが、1年間猶予のある本出願には具体的な
実験内容を書いて提出する必要があり、2013年4月24日までにその裏書ともなる論文を(ネイチャーに)投
稿しなければならなかったのです。
「CDB自己点検検証委員会は、笹井氏が特許の発明者に加わったことを、当時の竹市センター長も2人の副
センター長である西川伸一氏も相澤慎一氏も当初は想定していなかったとしているけど、それは理研が特許の
ことまで考えていなかったと云うわけではないよ。あくまでも笹井氏個人が小保方女史とバカンティ氏に加え
て発明者に名を連ねたことが想定外と云っているだけ。
「団塊の世代雑感(233-7)」に、小保方女史がセクハラ問題で相談した特別顧問を西川伸一氏である
と思えるとしましたが、その後のアレコレを考えると、おなじシンイチでも相澤慎一氏の方だと今は思い
ます。研究不正再発防止のための改革委員会で、2人は小保方女史をユニットリーダーに採用した責任を
問われて更迭やむなしと指摘されましたが、西川氏が潔くこれを受け入れて辞職したのに対して、相澤氏
は恋々として特別顧問にしがみ付いている。
内部告発かどうか分かりませんが、昨年6月18日に次のものが。
<完全にCDBは崩壊しています。つまり上層部が。
おじ様たちが取り仕切る研究所は彼女の魔力にまだ染まっている
おじ様達を擁護派とし、
ねつ造でも意地でもでっちあげるつもりだそうです
完全に世代で分かれています。毎日CDBに来ている小保方は、
60代以上のおじ様達に胸のあいた服で媚を売り、
いまだ私はやってませーん。と泣きながら、しなだれかかりながら、
自分の味方につけようとしているそうです。
竹市先生がまだ残す気満々で、CDBで彼女が実験を行っているC3Fの部屋で
彼女に会った後、いまだ魅了された感じで理研理事に電話し、
何とか残すように懇願していました。
相沢先生も完全に魅力にはまっています。
さらにひどいことに、理研三銃士の、
本当に科学を愛する先生方を更迭するそうです。
胸糞が悪いです。
できればすべてをばらしたいです。>
理研三銃士と云うのは、誰なんでしょうか?昨年6月17日には、同一人と思えるひとが、
<内部のものです
CDB三銃士の先生方の奮闘には頭が下がります
またラストサムライである若山先生もちゃんと説明を果たしたと思います。(以下略)>
としているので、STAP細胞の正体を暴いた若山氏を除く理研横浜の遠藤氏を含む3人のことらしいの
ですが、あとの2名は残念ながら不明。
いずれにせよ相澤氏は、擁護派というより、小保方女史の言いなりなんでしょうね。早稲田大が、私学初の
ノーベル賞受賞者にと目論んだ小保方女史、そのお目付け役として考えていたら、何時の間にやら番犬とな
り、忠犬ハチ公と化していた。たはっ。
世界中の研究者がネイチャー論文の通りにやってみても一向にSTAP細胞を作ることができない。理研が
特許のため詳細を明らかにしないのでは、と云った声も大きくなる。あわててプロトコルとやらを公開した
のが、これまでに述べた2014年3月のこと。
ま、それでも作ることができなかったのはご承知の通り。
でもこのときに、自己崩壊ともなる、TCR遺伝子の再構成が見られない、とやっちゃったのもご承知の通り。
(続く)
は、あたかもSTAP細胞の発見自体が捏造であると誤解されかねず、到底容認できません」と反発すると、
理研の川合眞紀理事は「私が(調査委員会の最終)報告書を手渡しして解説した。小保方さんは少し動揺し
ていたし、読んだ直後の感想だろうと思う」なんて誤魔化していたけど、本当のところは小保方女史が想定
外の強気に出てきたので、脛に傷持つ理研としては慌てたのだよね。論文不正で早期決着を図ろうとしてい
たものが、弁護士まで雇って対決姿勢を示したものだからね。
本来は論文の内容に止まらず、STAP細胞の発見自体の捏造までも疑ってかかるべきなのに、残存試料の
解析でそれがバレる(実際にそうなったのはこれまで述べてきた通り)のを懼れて、時間稼ぎのために理研
はこの日(4月1日)から約1年をかけてSTAP細胞があるかないかの検証実験を行なうと発表した。
小保方女史は小保方女史で、4月9日の嘘泣き記者会見で、レシピと称するプロトコルは「次の論文に影響す
るので、それは公開できない」と、やはり時間稼ぎの逃げを打つ。ネイチャー論文では、「STAP現象が
起きたこと、つまり現象論を報告しただけであり、詳しいことは今後の論文で明らかにしたい」と、ね。
でもね、どこかに書いたかも知れないけど、小保方女史の云う「STAP現象」って細胞が緑色に発光する
ことだけなんだよね。
理研が、小保方女史にはネイチャーへの論文2本の掲載に掛かった費用約60万円の返還しかしないと、強硬
な幕引きを図った今年(2015年)3月20日の記者会見の場のこと。NHK記者が、理研が公表した最終報告
書には書かれていない事項(理研が公表した最終報告書には書かれていない事項で、NHK取材班が関係者
から得た証言)を理研に質したところ、「証言の詳細は把握していない」という答えが返ってきた。えーっ
関係者って調査委の誰かさんでしょ、こんなに根源的なことを理研幹部に話さないわけないでしょうに。
「聞く耳持たない」を「把握していない」と云いかえる理研は妖怪まっくろくろすけ。
どのような証言かと云うと、昨年11月のこと、調査委員会は小保方女史に聞き取り調査をしていますが、そこ
での「STAP現象」について、
委員「死んだ細胞が光ったっていうの(=自家蛍光)と、色で区別されていました?緑以外の光が出ているか
どうか」
小保方女史「私、それ、すごく今では甘かったなと思うんですけれども(中略)赤ちゃんのマウスでやったら
光ったんですね。結構。で、もう私それがもう嬉しくて、本当に嬉しかったんですよ。なので、あんまりそれ
が、自家蛍光なんじゃないかとか、そこまでは思ってなかったんです。正直」
委員「でも、スペクトル調べれば簡単に分かりますね?」
小保方女史「そうなんですよね。それをやれば良かったんですけど」
委員「やってなかった」
小保方女史「はい。やってなかった。それにライブセルイメージングでやったときに(中略)少し死細胞が入
っていることは、まあ分かっていたといえば分かっていたので、まあそういう、あまり死んだ細胞の自家蛍光
っていうことに関しては、正直」
委員「気にしてない?」
小保方女史「あの、甘かったと思って」
スペクトルを調べるとは、自家蛍光かどうかを確認する最も手軽な方法で、自家蛍光の場合は緑色だけでな
く、赤色など他の色も出すことが多いので、これを顕微鏡のフィルターを変えることで簡単に調べることが
できる。
ゲ・ゲ・ゲ・ゲオゲーガン!
昨年の嘘泣き会見(4月9日)で小保方女史は、
「その光が自家蛍光でないことも確認しております」
って答えていたんだよね。
小保方女史の弁護士が、4月6日にもなって(NHKがニュース放送したのが3月20日、ネットに記事を掲載し
たのが3月24日のことなんだけど)、NHKに「偏向に満ちた報道がなされた」とする抗議文を送ったそうで
す。ま、いつものポーズですが、それによると、自家蛍光を確かめる手法は2つあり、昨年4月の会見では
そのうちの1つで確認したことを答えたのであって、調査委には別の手法でも測定できれば最善だったとい
う趣旨で答えたもの、ということらしい。具体的な手法を云わないところがミソ醤油。一番簡単な方法を採
らない方が不思議なのにね。
それにキメラマウスが光ったのだから、そんな些細なことどうでもいいじゃないの、と尻をまくっているの
も頂けないですね。
この緑色に光る細胞がSTAP細胞の決め手となって、笹井氏を始め、理研は迷走したことになっているのだ
けど、本当?
嘘さ、真赤な嘘。フィルターにかければ分かるもの。
その道のプロ、それも第一級のプロである笹井氏がそんなことに気付ぬ筈は無いものね。
笹井氏は、自身が加わる前の不採択となったネイチャー論文に対して、次の2つの点に留意して新たに論文
を仕上げた(まったく一から書き直した)。(『捏造の科学者』より。)
①すでに体内に存在していた幹細胞ではなく、新しく初期化された幹細胞であることの証明
②STAPという現象が、アーティファクト(実験の手違いや他の現象の見間違えなど)でないというだめ
押し
ね、②とはっきり自覚しているでしょ。
理研は、理研の利益に繋がるそれが方便と知っていて、道ならぬ道を突き進んでしまったのさ。
おっと、こちとらはまた脇道に逸れた。
(続く)
“特許業務法人津国の小合宗一弁理士によると、国際出願の際には、STAP幹細胞を作製する方法や、ST
AP幹細胞が胎盤にも分化する性質などが、発明項目の中に追加された。また、細胞に与える刺激の具体的な
内容は、機械的刺激や超音波刺激、科学的暴露、酸素欠乏、放射線、極端な温度、粉砕、浸透圧低下…など
多岐にわたった。”(『捏造の科学者』)
とあるように、笹井氏が加わった論文作成過程で胎盤への分化能を見い出したこと(このことがES細胞の
混入など有り得ないことの証としている)を加えていますし、細胞への刺激も論文にある弱酸性の溶液に浸
すというものだけでなく、考え得るありとあらゆるものを追加している。
これは、この先に期待して(ひょっとして分化可能な新たな細胞が発見できるかも知れないなんて夢見て)
特許権に唾付けようとしたとしか思えない。
で、理研は検証実験(再現実験)でありとあらゆる刺激を試したけど、いずれも失敗したのだよね。
で、理研は特許手続きの際に、明細書から請求項1だけを残し、請求項2から請求項74まで破棄せざるを
得なくなった。多分、STAP現象という根本的なものだけを残したのでしょうね。いずれにせよ特許には
まだ色気たっぷりだったことだけは確か。
特許出願後には、特許の内容を調査する国際調査機関により、「国際調査報告」が作成される。
「国際調査報告」というのは、公開済みの技術とのバッティングの有無を報告し、各国の特許機関が特許
として権利化するか否かの判断材料にしてもらうためのもの。 STAP特許の調査報告書の場合、類似
技術は公開されていないと判断された『A』評価の項目は全74の請求項のうち、32項だけ。その他は特許と
して成立しないという判断の『X』評価、ないし他の文献に類似記載が認められたら特許して成立しない可
能性があるという判断の『Y』評価だった。
全体としては『新規性に欠ける』という判断で、その根拠となっているのは東北大学の出澤真理教授が発
明し、日本では権利化済みの『ミューズ細胞』に関する公開技術とされている。(ミューズ細胞に関する
公開技術文献にはSTAP細胞のように、ある刺激を加えて万能細胞を作り出す技術が記載されている。)
それでもこんな大甘な結果となった背景には、なぜかロシアの調査機関を指名しているから。調査力の低
さを前提に、都合の良い「甘い評価」を勝ち取ろうと目論んでロシアを指名した可能性があるということ。
このSTAP特許、アメリカのエージェントを介して国際出願されているのですが、初めは名を連ねている
ハーバード大がそうしたのかと思っていたのですが、理研広報部が「アメリカのエージェントに依頼した結果
であって、深い意味はない」なんて語るに落ちちゃったもんだから、アーアーやっぱりね、です。
特許が認められれば、1兆円単位というビッグビジネスにもなろうといわれているからね。
第二次安倍内閣(2012年12月26日発足)の目玉「成長戦略3本の矢」、その第3の矢の中にあって目玉中の目玉
が再生医療だものね。理研の若山氏と共同研究していた小保方女史がSTAP細胞と称するものの作製に成功
したとの情報は既に知らされていただろうしね。
安倍総理の再生医療への期待は大きく、内閣発足直後の2013年01月11日には早速CDBを訪問して笹井氏の
説明を受けているし、その2ヶ月後の03月27日には、先端生命医科学研究教育施設(TWIns)を視察している
くらいだからね。そしてSTAP細胞の華々しい発表記者会見(2014年1月28日)の直後(31日)には、補
正予算案審議の場で、成長戦略第3の矢の象徴として小保方女史を称賛している。
政府からの期待と云う大きな圧力もあって、理研も簡単には「やーめた」と云えない状況にあったのだよね。
(続く)
出願を容易にするための制度だからです。スイスのジュネーブにあるWIPO(世界知的所有権機関)に出願を行
なうのですが、そうしておけばPCT加盟国に出願したのと同等の効果を得られるのです。
ただし、国際出願をしただけでは実体的な審査は行なわれません。各国でそれを行なってもらうためには、国
内移行と呼ばれる手続きを行なう必要があり、その後の審査は各国の特許庁で行なわれます。(日本では、審
査請求という手続きがを経て、審査が行われます。)
この国内移行の〆切日ですが、優先日から原則として2年半となっています(国によって多少異なります)。
〆切日を過ぎると特許出願は取り下げになります。STAP細胞の場合は2012年4月24日に仮出願(優先日)し
ているので、2014年10月24日がその〆切日になります。
米国では、世界三大不正事件の一つとされるES細胞捏造事件の当事者である黄禹錫(ファン・ウソク)氏
による特許出願が最近登録されてしまった(米国特許庁審査官はザルだ)そうですが、我が日本国では記載事
項が捏造によるものであった場合、出願するだけでは問題にならないのですが、それで(詐欺行為により)
特許を受けると刑事罰となるのです。
第百九十七条 詐欺の行為により特許、特許権の存続期間の延長登録又は審決を受けた者は、三年以下の懲
役又は三百万円以下の罰金に処する。
そして出願中の特許明細書にも、理研が『ねつ造・改ざん』と認定した画像が使用されています。
理研は、論文を取消したというのに、国際出願していたSTAP細胞に関する特許を2014年10月24日に複数の
国の特許庁に対して必要な手続きを行った(東京女子医大は辞退したので、ハーバード大と理研)。
まだ検証実験中であって、STAP現象とやらがまだあるかどうかわからんから、なんて屁理屈をこねてね。
でもさすがに調査委員会の報告会見(2014年12月26日)で、STAP細胞はES細胞だった、なんてやられた
ものだから、到頭年貢の納め時と判断したのでしょうね。2015年2月10日のSTAP細胞関係者の処分を発表
した際に、国際出願した特許を取り下げる意向を示しました。でもね、「ハーバード大と協議の上」という前
置きが付いているのだよね。まだまだ色気が十二分にあって(政府というか、関係官庁も諦めていない。だか
ら2014年10月24日に複数の国の特許庁に対して必要な手続きを行った)、密かに黄禹錫(ファン・ウソク)氏
のケースのようになることを望んでいるのかも。
(続き)
がらみのアレコレがあったのかも知れないね。
そして、STAP事件を灰色決着するのに、理研側のキーマン笹井氏に死なれたことは何かと好都合だったの
だよね。
以前(「団塊の世代雑感(237-10)」)に、理研が「何とか守り抜こうとした笹井氏に死なれて、腹
を括った」としたけど、腹を括るためには笹井氏の死が必要だったとも云えるね。本当に自死なの?
理研の野依理事長は、今年3月23日に下村文科相にヘイコラしてきてから、夕方記者会見。質疑応答の場で、
--科学界が求めたのは検証実験ではなく、不正の有無を解明することではなかったか
「両方あったと思う」
--誰がどんな動機で、胚性幹細胞(ES細胞)を混入させたか分かっていないが
「何をもって真相とするかだ。STAP細胞はES細胞の混入であり、研究全体が虚構だったということが最
も大事な結論。行為者を特定すべきとの声があるのは承知しているが、詳細な検討の結果、法的な措置を行わ
ないとの結論に至ったと認識している」
さらに、
--STAP細胞の研究は虚構だった。最大の責任者は誰か
「自律的な発想に基づく研究なので、研究者に大きな責任がある」
--小保方氏か
「チームとして大きな問題がある」
興味深い発言だよね。小保方女史だけじゃなく共謀者がいる、と聞こえるものね。
2014年3月14日の記者会見で野依氏は笹井氏について「シニアになればなるほど故意であってもなくても、
起こした問題への責任は大きい」と発言している。
さらに、一連の理研の対応のまずさについては、
「STAP論文の疑義について、当初は図版の取り違え問題に過ぎないとして、研究成果は揺るがないとの
対応をしたことは反省している。一般社会のスピード感と私たちが善しとするスピード、価値観に乖離があっ
た」
--研究に使った試料の調査や論文の二次調査に踏み切るまで、何度も「再調査しない」と言っていた
「当初は単純な画像の取り違えだと思ったが、昨年3月に(筆頭著者の小保方晴子氏の)学位論文の画像が
転用されていたことが判明し、大変なことが起こっていると考え始めた。どこまで真相を解明するか、研究者
社会にもいろんな考えがある。論文が撤回されれば、その記述はなかったことになるので打ち切る、ピリオド
という考えは主流だ」
--再調査しないと言ったのに、STAP細胞の有無に関する検証実験は進めたことに批判もある
「当時はいろんな考えが錯綜(さくそう)していた」
論文を撤回すればピリオドって何なんでしょうかね。金のなる木でも理研は持っているのでしょうか。
以前にも書いたように莫大な税金が投入されたというのに、しかも故意による捏造と認定されたのだから、少
なくとも誰が何の目的をもって行為に及んだのか位ははっきりさせてもらわないとね。たとえ理研が血を流す
ようなことになってもね。
理研改革委員長の岸輝雄・東大名誉教授は「野依理事長の責任は重い」と、次のように指摘している。
「こうした事態を招いた理研の責任は重い。一連の提言は野依良治理事長が決断すればすぐに実行できたは
ずなのですが、あまりにも対応が遅かった。組織を守る気持ちはわかりますが、ある種の怠慢であり、謙虚
さに欠けていたと感じざるをえません」(『週刊朝日』2014年8月22日号より)
それに、行き過ぎた成果主義については、
「多額の研究費が投入されるようになり、社会から費用対効果について明らかにするように求められており、
一定の成果主義は避けられない」
なんて成果主義の権化自らが発言しているのだけど、なら今回のSTAP問題も費用対効果を明らかにして
欲しいわけ。「特許」が炙り出されるだろうけどね。
(続く)
経路か分からないものの、大田マウスES1を手に入れた。
多分、ここいらから理研CDBの胡散臭さが。iPS細胞に予算をがっぽり持って行かれて、年々少しずつ予
算を削られていた理研CDBに焦りがあったことも確か。予算獲得のために何か手立てがないだろうか、と
頭を抱えていたら、ネギを抱えたカモならぬサギが目の前に現れた。
功を焦れば碌な事にはならないのを知ってか知らずしてか、良からぬことを進言したものがいたとしても不思
議では無い。
シャーレ―ごと渡したことや、その直後に成功していることから、ES細胞が混入したと推測するのは専門
家なら当然のこと。若山氏だって、そのことを懸念していた。
そして禁断の木の実に手を付けることにしちゃった。バレても不注意で混入したとか何とかでごまかしゃいい
や、なんてね。それも理研から外に出た若山氏に責任をおっ被せればいいや、なんてね。それにバレるまでに
は時間稼ぎができるだろうから、それまでには特許も上手くゆくだろう、なんてね。
でも予想をはるかに超えたスピードで、世界中から疑惑・疑念が湯水のごとく湧き出してきて、あれよあれ
よと云う間にアップアップとなっちゃったのだけど。
ま、小保方女史のことを甘く見過ぎていたのが命取りになったのだけどね。理研が首根っこを押さえられて
いて、強く出ることができないのは、こんなところだと。
生真面目な若山氏を引入れるのは難しいと判断し、スケープゴートとすることに決めた以上、ES細胞を何と
かしなければならない。都合よく若山研で作製された「大田マウスES1」(129とB6との雑種)があるでは
ないか。よしよし、しめしめ。
大田氏だって、京都大学に移る前後(2010年3月)だけでなく、2005年にそれを作製してからしっかり管理
していなかったのですよね。何かのために使われるものではなく、それを作ること自体が目的であれば、そ
ういったことになる。誰に譲り渡したのかも失念? 京都大学関係者で小保方女史絡みと云うと、笹井氏
とか、同じくCDB副センター長であった西川伸一氏とか、竹市雅俊センター長とか、野依良治理事長と
か、(それに相澤副センター長は早稲田関係だし)あれあれ皆が皆、小保方女史採用に係わった幹部ばか
りだ!
でも、理研がシナリオを書いたわけじゃないよ。理研は、シナリオに沿って気を利かせて小道具を用意しただ
け。たまに演技指導もしたかも、多分ね。
(続く)
去年の3月31日の夜のこと、理研による事情聴取から戻ってきた小保方女史が新潮の記者の突撃インタビュー
に対して、
「当然ですけど、STAP細胞に捏造はないので…。絶対、はい…。大きな…、大きな流れに潰されそうで
すけど…。絶対にこんな大掛かりな捏造なんかできるはずがない。ただ大きな力が働いていることは間違い
ないんです」(「団塊の世代雑感(236-8)」参照)
と答えています。
オーバーな表現をするのが彼女の常ですが、やはりどこかひっかかる物言いですよね。だから4月9日の記
者会見でも報道陣から「大きな力というのはどういうことか」と突っ込まれた。そのときには
「論文発表以降、予期しないできごとがあまりにも次々起こり、私の力では何一つできないような、本当
に大きな力に翻弄された毎日を送っていたので、そのような気持ちが出たと思います。記者さんに突然囲
まれ、気持ちが動揺してしまいました」(「団塊の世代雑感(236-52)参照)
と殊勝気味に答えている。
今となっては「STAP細胞に捏造があった」ことが明々白々の事実なのですから、しかも小保方女史が
そのことを十分承知していたことも判明しているのですから、彼女の「絶対にこんな大掛かりな捏造なんか
できるはずがない」は違った見方をしないとね。
そう、小保方女史は「大掛かり」という言葉をつい漏らしてしまった。まだ、複雑なカラクリ(ES細胞など
様々な細胞の使い分け)が世間にはバレていないときなのにね。
「団塊の世代雑感(233-5)」でも採り上げた「ムーミンポエム」(2014年2月8日付の最初の投稿と思
えるもの)は、次のものですが、
<っていうか、何でみんな私を信じてくれないのかとってもイラついたわ。
レビュワーが罵倒してくれたおかげで、エディターさんがこうすればい
いよって、優しくおしえてくれた実験があったんだけど意味がよくわか
らなかったの。で、お友達におねがいしていろいろやってもらったの。
そしたら合格できたの。あと胃は酸だけど大丈夫っておしえてあげた。
マーロックス飲ませたでしょっていわれたけどobota胃酸です。
あのエディターさんが笑いながらインタビューではにんじんをきってて
ひらめいたの?なんていわれたけどofuroよっていってみたらほほえん
でくれました。ホンとはトカゲの尻尾きってカメさんにあげてたの。
だって無限に再生してくるし。>
最初の「エディターさん」は多分笹井氏。ネイチャーに投稿したときに査読者があれこれ注文を付けた。
それが何を指しているのか分からないけど、笹井氏がどうすれば良いかを小保方女史に教えた。
それがどのようなことなのか分からなかったので「お友達」(捏造一味)にいろいろ尋ねたり助けても
らったりして何とか辻褄合わせをすることができて、ネイチャー掲載が決まった。
ここからが興味深いのだけど、最近のネットでは―健胃消火剤「マーロックス」は制酸作用があるので、
胃が初期化されないのはマーロックスを飲ませたからではという問いに対して―小保方女史は「obota胃酸」
つまり「ohotaいさん」すなわち「太田ESan」を使った、と解いて話題になっています。
「カメさん」は若山氏のことですから、小保方女史がES細胞がコンタミしたものを塊で若山氏に渡してい
たとチクっているわけです。
こんなことが既にバラされているのですから、小保方女史も心穏やかではなかった筈。大きな力が働いてい
るなんてビクつくのも当たり前だよね。
彼女は手品の種と手際は熟知していても、大掛かりなカラクリそのものは、その粗忽な性格では、粗雑な頭脳
では、そして何より未熟な知識ではできっこないのです。たとえ理研があれこれ手助けしてくれたとしても、
大本のシナリオ(骨組み)がしっかりしているから、勿論下稽古もみっちりやってきたからですが、できたこ
と。
では、その大掛かりなカラクリ(シナリオ)は、いつ頃、誰によって考え出されたのでしょうか?
さらに時計の針を巻き戻してみます。
(続く)
その理由として小保方女史は、早稲田大学の博士課程を修了(2011年3月)後、米ハーバード大に戻る予定が、
東日本大震災(同年3月11日)の影響で米国での就労ビザがいつ手に入るか分からないので、CDBの若山氏
を頼ったと語っていますが、留学時のビザしか持っていない(しかも期限切れ)小保方女史が就労実績も無い
のに就労ビザを取ることはできない筈。
また、以前、共同で研究(以下に述べるキメラマウスの共同研究)したことがあり、震災直前に会った時の
「困ったことがあったらうちにおいで」という言葉が頭に浮かんだので、思い切って「困ったので明日から
行ってもいいですか」と若山氏に連絡を取った、というのもキセルそのもので、それらを繋ぐ肝心なところ
が意図的に落とされているのですよね。世紀の大発見との報道の後だけに、綺麗ごとで丸めてしまって、そ
の怪しげなところは削り落とされている。
『捏造の科学者』によると、小保方女史は実験を重ね、テラトーマ実験などで万能性細胞であることを確かめ
て、論文を米科学誌(セルだと思います)に投稿したものの不採用(2010年春)となったことから、より高度
なキメラマウスでそれを証明しようとして、
“同年七月、小保方女史は小島氏、大和氏、常田氏とともに、神戸市の理化学研究所発生・再生科学総合セン
ター(CDB)に赴き、小島氏と大和氏の知人、若山照彦チームリーダー(当時)を訪ねた。若山氏は世界で
初めてのクローンマウスを作製したことで知られ、マウス実験では世界トップレベルの技術を誇る。(中略)
初対面だった小保方氏と実験について打ち合わせた若山氏は、「博士課程三年にしては知識があり、相当、勉
強していると感じたという。
翌月、小保方氏は若山氏との共同研究を開始した。東京女子医大の大和氏の研究室で、小保方氏が骨髄などの
体細胞をガラス管に通して小さな細胞を採取し、新幹線で神戸市の若山研まで運ぶと、若山氏がその細胞で実
験をする。何度か繰り返したが、キメラマウスはできず、実験は一時中断した。”
とあります。
「小島氏と大和氏の知人、若山照彦チームリーダー(当時)を訪ねた」と簡単にしか触れていないけど、実際
は、『STAP細胞に群がった悪いヤツら』によると、
“若山の回想によれば、小保方は、大和、小島とともに学会発表の場に、いきなり若山を訪ねてきたらしい。
そこで大和は、小保方を「優秀なハーバード大学の研究者」と売り込んでいる。小保方の学歴と職歴に恐れ入
った若山は、彼女を理研に招き入れる役回りを演じることになった。”
とあります。要するに若山氏に顔つなぎの挨拶を交わしただけのこと。つまり、目を付けた若山氏に唾を付け
た。
そして予定通りに、無駄な実験をしんなり繰り返すうちに、若山氏の心に忍び入る。
そういった中で、若山氏が社交辞令として小保方女史に「困ったことがあったらうちにおいで」と云ったの
か、小保方女史がこの言葉を引き出すような誘導をしたのか分かりませんが、甘えのテクニシャンである小保
方女史からすれば後者も朝飯前のこと。
(続く)