カサスゲ(笠菅)(カヤツリグサ科スゲ属)
カサスゲ(笠菅)(カヤツリグサ科スゲ属)
自生環境
湿地、水路、河川敷 など
原産地
日本在来
特徴
- 湿地や水辺にごく普通に生え、地下茎で横に広がるようにして増えていくため、広範囲にわたる大群落を形成します。また蓑や笠をつくる材料になるため、昔はよく栽培されたと言います。
- それだけ身近でありふれた種でしたが、近年は水辺環境の悪化とともに数を減らしてきています。
- 冬の間は枯れ草のようになっていますが、根茎は生きていて、春になると新しい葉をどんどんのばしてきます。花期は4月から5月で、40センチから100センチほどの茎をのばし、数本の花の穂をつけます。てっぺんは雄花の穂で、その下の数本が雌花の穂です。
- 葉の幅は4ミリメートルから8ミリメートルほど。春先の葉は短いですが、季節が進むとどんどん長くなり、1メートル前後になることもあります。葉はかたくて丈夫で、乾燥させると長持ちします。
菅笠の材料として
細長くてとても丈夫なカサスゲの葉は、昔から笠や蓑をつくるための材料として、活用されてきました。カサスゲは笠をつくるためのスゲ、そして菅笠はスゲでつくる笠という意味です。特に有名なのが、富山県高岡市福岡町。江戸時代には加賀藩の奨励によって一大生産地として栄えたと言います。「越中福岡の菅笠製作技術」は、国の重要無形民俗文化財にもなっています。
市内の分布状況
市内全域の水辺に普通で、しばしば群生します。
生育を脅かす要因
- 開発
- 乾燥化
- 競合
埋め立てやコンクリート護岸化は、生育場所を奪ってしまいます。また除草のやりすぎは、水辺の土をひどく乾燥させてしまい、生態系をダメにする原因となります。
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