宮原知子、地元京都に拠点リンク…木下グループが真央後継者を全力サポート

2017年4月14日5時0分  スポーツ報知
  • 新たに「木下グループ」の支援を受け、エースとして平昌五輪を目指す宮原

 フィギュアスケート女子の15年世界選手権銀メダリスト、宮原知子(19)=関大・木下ク=が、住宅メーカーの木下工務店などを傘下とする「木下グループ」と所属契約を結んだことが13日、分かった。来年2月の平昌五輪(韓国)をまたぐ複数年契約で、引退した浅田真央さん(26)から「日本のエース」を受け継ぐ最有力候補。強力なサポートを受け、左股関節の疲労骨折からの復活と平昌五輪での表彰台を狙う。

 宮原が平昌五輪メダル取りへ、強力サポートを手に入れる。フィギュアスケートの女子シングルは高校や大学を所属とするトップ選手がほとんどで、企業との所属契約は異例。今後は関大との連名で所属先として表記される。契約は14日から平昌五輪をまたいだ複数年。近日中に発表される。

 関係者によると、木下グループは宮原の夢に向かって、ひたむきに努力する姿に共感し、今回の契約に至ったという。最大級のサポートを得ることになる。同社は京都に通年のアイスリンクを建設する予定。練習の虫と呼ばれる宮原の地元・京都にリンクが完成すれば、これまで以上にスケートに集中できる。

 ほかにも、宮原には1台数百万円する酸素カプセルが提供され、疲労回復をアシスト。携帯用の酸素カプセルも与えられ、遠征に持参できるようになる。海外遠征では米、日本食、体のケア用品、医薬品、生活用品を詰め込んだ総量50キロの“サポートパック”が現地に送られる。万全の状態で試合に臨めることになりそうだ。

 木下グループは卓球のリオ五輪シングルス銅メダルの水谷隼(27)、サーフィンで世界最高峰のワールド・チャンピオンシップ・ツアー(WCT)に参戦し、準優勝した五十嵐カノア(19)らとも所属契約を結んだ。東京五輪での活躍をサポートする「2020プロジェクト」に平昌五輪組も加わることになる。ジュニアながら昨年末の全日本選手権で7位に入った、男子の島田高志郎(15)も所属選手となる。

 長年にわたりフィギュアスケート界をけん引してきた浅田真央さんが、現役引退を表明したばかり。2度五輪に出場し、バンクーバー大会で銀メダル。12日の引退会見では、五輪について「本当に素晴らしい舞台。あと1年ということで、選手の方々はいろんな思いを持って日々、生活していると思う。私はエールを送りたい」と後輩に日本勢の躍進を託した。

 2枠に減った平昌五輪の日本女子代表枠は、宮原が初の五輪出場へ代表争いをリードしている。左股関節の疲労骨折の影響で、四大陸選手権、アジア大会、世界選手権を欠場。現在は復帰へ向けて少しずつ練習を再開している。次代を担う日本のエースが真央の思いを引き継ぎ、五輪で表彰台に上がる。

 ◆平昌五輪の展望

 世界最高得点の233・41点を自己ベストに持つメドベージェワを筆頭に、有力選手がそろうロシア勢が壁となりそうだ。宮原の自己ベストの218・33点は世界歴代4位。平昌五輪出場が予想される選手に限れば2位相当で、表彰台は可能。世界歴代5位の218・13点のオズモンド(カナダ)、215・39点で同10位のワグナー(米国)らもライバルとなる。

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