昨年7月の参院選をめぐり、前法相で衆院議員の河井克行被告(57)と妻で参院議員の案里被告(46)が公職選挙法違反(買収)罪で起訴された事件で、克行議員から現金を渡されたと明らかにした広島県安芸高田市議会の議員3人が17日、辞職した。事件をめぐっては、現金受領を認めた安芸高田市長ら3市町の首長が辞職している。

 辞職したのは前議長の先川(さきかわ)和幸議員(73)、前副議長の水戸真悟議員(71)、青原敏治議員(69)。先川議員は水戸議員とともに17日に会見し、「(現金受領を)毅然(きぜん)とした立場で断れず、議会の信頼を損ね、おわびする」と陳謝した。

 安芸高田市は克行議員の選出区である衆院広島3区内の自治体のひとつ。

 先川議員によると、昨年3月に議長室で克行議員が20万円入りの封筒を渡してきたが返金のため保管していたとした上で、検察に任意提出したと説明。青原議員は、克行議員が案里議員のチラシなどが入った封筒を置いて帰ったが封筒ごと焼却したため、現金が入っていたかどうかは不明と述べていた。先川議員ら3人は3日に会見して経緯を説明。先川、水戸両議員は議長職と副議長職を辞していた。