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国道2号バイパス「玉島・笠岡道路」1期分開通 アクセス向上、流通促進に期待 岡山

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国道2号バイパス「玉島・笠岡道路」1期分開通 アクセス向上、流通促進に期待 岡山

 国土交通省岡山国道事務所が整備していた国道2号バイパス「玉島・笠岡道路」の1期分の工事が完了し、29日、開通した。バイパスは倉敷市玉島阿賀崎と浅口市金光町佐方を結ぶ延長4・5キロで、県南西部の交通アクセスの向上や流通の促進などに期待が寄せられる。

 この区間は自動車専用道(ミニバイクや歩行者などが進入不可)で、対面通行の片側1車線。事業費約270億円をかけ、平成17年度から工事を進めていた。4車線化する将来構想もある。

 これまで同国道では両市境の「唐船交差点」(倉敷市)で、朝夕に約1キロに及ぶ慢性的な渋滞が発生していた。今後は交通量が分散することで、渋滞緩和や交通事故減少の効果も見込まれる。

 玉島笠岡道路の残り区間となる西側の2期分(笠岡市西大島新田までの延長約9・4キロ)は24年度に着工。用地買収(進捗率約40%)と並行して進めており、完工は早くて33年度ごろとみられる。全線開通すれば、西隣の同国道「笠岡バイパス」(笠岡市茂平までの延長7・6キロ間=開通済み)と連結され、県南西部を貫通する。

 この日は通行開始を前に、関係者ら約300人が出席して記念式典を開催。開通パレードでは市民ら約500人に道路が開放され、最初で最後のウオーキングを楽しんだ。テープカットを行った伊原木隆太知事は「経済発展、住民生活の面でも非常に必要性の高い事業で、早期の全線開通に県も協力を惜しまない」などと話した。

 一方、開通効果をにらみ地元の浅口市では、沿線に工業団地(A~F地区=計約30平方メートル)を計画。新年度からA地区の造成に入る。