清流導く 秋の奥美濃<長良川鉄道>
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38駅を2時間で
旅の記念となる「鉄印」は、長良川鉄道(関市)の関駅と郡上八幡駅でも入手できる。アユが跳ねる秋。沿線では、恵みを楽しめる。
美濃太田駅(美濃加茂市)から北濃駅(郡上市)まで、4市1町72・1キロ、38駅を約2時間かけて走る長良川鉄道。洲原駅(美濃市)あたりからは、長良川に沿うように北上し、車窓からの景観を楽しむことができる。
長良川を代表するのが、2015年に世界農業遺産に認定された「清流長良川の
アユ料理楽しむ
長良川に設けた仕掛けでアユを捕らえるやな。11月1日まで営業する「郡上八幡やな」(郡上市)では、多くの客が訪れ、アユ料理を堪能している。
長良川鉄道では、観光列車「ながら」でアユづくし料理を楽しむ「鮎料理列車」の運行を8月から始めた。日本料理店による刺し身や甘露煮、釜飯などのアユ料理が並び、途中の大矢駅で熱々の塩焼きが食べられる。当初は10月まで16便の予定だったが、人気を呼び9便を増便した。同鉄道運輸部の林克彦係長(44)は、「名古屋方面からの予約が多く、皆さんが焼きたてのアユを楽しみにされています」と話す。
特色ある観光地
長良川鉄道は、旧国鉄の越美南線として1934年に全通。86年から第3セクターの運営に移行した。歴史的建造物も多く、機関車転車台などが登録有形文化財に指定されている。
刃物の関市、美濃和紙の美濃市、郡上おどりの郡上市と、駅ごとに特色のある観光地が連続。自転車と一緒に乗り込める「サイクリング列車」で沿線の町並みを走ることもできる。
漫画家さくらももこさんが、郡上市八幡町にちなんで考案したキャラクター「
「ゆるくて素朴」デザイン評判
長良川鉄道の鉄印は、長良川を代表するアユの絵と「鮎食べたし長良川鉄道」という文字が、和紙に描かれたシンプルなデザインが特徴だ。
描いたのは、同社の観光列車アテンダント船戸由香さん(40)。
「ありきたりでないものを」と社内の意見を受け、何げなく描いたものが採用され、「本人がびっくりしている」と話す。
購入者からは「ゆるすぎる」との指摘も。その一方で「力が抜け、素朴な感じ」と褒められることもあり、そんな時はうれしさがこみあげてくるという。
鉄印帳2200円、鉄印は300円。ともに関駅と郡上八幡駅で扱っている。問い合わせは、同鉄道(0575・23・3921)。
各地域の「鉄印帳を携えて」も読めます。