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サガン鳥栖J1初参戦、前半回顧 健闘10位 | ||
サッカー・J1は7日の第17節で前半戦が終了した。サガン鳥栖は6勝6分け5敗(勝ち点24)の10位。開幕前は苦戦が予想されたが、ここまでJ1初参戦とは思えぬ健闘を続けている。個人技で勝る強豪を相手に、「チーム力」で対抗。持ち味の堅守が機能するとともに、最後まで諦めずに勝ち点を積み重ねる粘り強さも光っている。 「J1という初めての舞台で、選手が一生懸命取り組んでくれた結果」。尹晶煥(ユン・ジョンファン)監督は現在の成績についてこう語る。今季のメンバーは、FW豊田やMF藤田をはじめ、昨季からの主力が中心。「守備を重視してからいい攻撃につなげる」という尹監督のサッカーが早い段階から浸透していた。さらにMF水沼やDF小林ら新戦力も活躍し、チームの底上げができた印象だ。 ●躍進の原動力 前半戦は、3-0で勝った第4節の神戸戦以外、すべて1点差以内の接戦となった。総得点「20」はリーグ12位で、総失点「17」は同4位。躍進の最大の原動力はやはり堅守だ。 FW陣も含め一人一人の意識が高く、複数でプレッシャーをかけて相手のボールを奪取。攻め込まれてもしっかりした守備ブロックをつくり、最後まで体を投げ出して失点を防いでいる。第16節の札幌戦まではリーグ最少失点を堅持してきた。 ただ、7日の浦和戦では4失点。無失点試合「7」のうち、ここ10戦は2試合だけで、後半戦に向けて守備戦術の再確認が必要だろう。 ●ロスタイムでも 一方の攻撃については、「もう少し決定力を上げないといけない」と主将の藤田。「カウンターだけでなく、どうやって崩すのかアイデアが足りない」と連動性を課題に挙げる。それでも、終盤の粘りは光る。後半残り15分以降の得点は、全得点の3分の1以上となる「7」。そのうちロスタイムには、リーグトップタイの4得点を奪っている。 2点差を逆転したガンバ大阪戦や、昇格組対決の札幌戦はいずれもロスタイムに決勝点が生まれた。柏、仙台、大宮、清水戦でも、いったんリードされてから引き分けに持ち込んでいる。 ●アウェーが鍵 ホームでの強さも際立つ。5勝3分け1敗で、9試合でわずか3失点。逆に、アウェーは1勝3分け4敗と厳しい戦いを強いられている。後半戦は、いかにアウェーで勝ち点をものにできるかが鍵。ホームゲームの平均入場者数1万75人はJ1最少だけに、選手の活躍に応えるさらなる後押しも重要だ。 尹監督は後半戦に向け、「一度対戦している分、相手を知っているやりやすさはある」と話す。昨季は後半戦初戦で鳥取を破って以降、16戦無敗のクラブ記録を打ち立て一気にJ1昇格へと突き進んだ。今季も“得意”の二巡目で、数字を伸ばせるか注目だ。 J1残留ラインとなる15位の勝ち点は、2007年大宮(勝ち点35)▽08年千葉(同38)▽09年山形(同39)▽10年神戸(同38)▽11年浦和(同36)と、過去5年間30台後半で推移している。まずは、勝ち点を40台に乗せ、一つでも上位を狙いたい。 【前半戦得点者】 豊田 陽平 5 水沼 宏太 4 藤田 直之 4 ト ジ ン 2 池田 圭 2 小林 久晃 1 野田隆之介 1 ※1点はオウンゴール |
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2012年07月10日更新 |