鳥取駅
周辺の主要道路沿いに植えられたハナミズキの生育状況を調べた.ハナミズキは,主として東側,西側,南側,北側の1方向から陽光が射す歩道上に位置している.調査は,ハナミズキへ陽光が当たる日照時間をスコア化し,植栽地ごとの日照条件と生育状況を比較した.日照スコアは南向きが45点と高く,次いで東向きと北向きが30点と続き,西向きが18点と低かった.方位別の枯死率は,西向きが60%以上と高く,南・東・北向きの17%以下と比べて生育が悪かった.
ハナミズキ個体の日照スコアが樹冠形状,および着花状況に及ぼす影響をみると,日照スコア24点以上の生育が良かった.日照スコア24点は単純計算で6時間に相当する.また,日照スコアが24点以上であっても,道路によっては,枝枯れが発生し胸高直径の小さい個体がみられた.ここは水遣り頻度の少ない道路であった.これらのことから,ハナミズキは一定以上の日照時間と十分な水遣りが必要な樹種だと考えられる.
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